お出かけ手帳

誤字脱字病。書いては直す人生。

衣食住を乱しながらも『mother』が面白かった話など。

あぁ決算作業いつ終わるのかな?

永遠なのかな?

 

雑記です笑。

 

疲労困憊で衣食住の全てが乱れている現在、『麗~』まとめ記事の続きも進まず…。妙にライフワークみたいになっちゃってるのがやばい気がする(ごめんね汗)。いくらなんでも引っ張りすぎだ。でも適当にもしたくないのだよなぁ。

 

他にも書きたいけれどもスルーしてしまっていることが様々。

公開中の『ミッドナイト・ランナー』のこととか(この波に乗って公開劇場拡大&ロングラン熱望。ヒヨル君はウク様と同じ俳優が演じているとはファンでもにわかには信じがたいよ。ちなみに韓国版のエンドロール曲は5 Seconds of Summerの『She Looks So Perfect』でした。曲名自体はエンドロールで表示されてましたね。きっと大人の事情ね…。映画にぴったり爽快だから鑑賞後に聞くのオススメ~)、『鋼鉄の雨』がめちゃくちゃ良かったこととか(しかも『ただ愛する仲』のムンス役ウォン・ジナちゃんが出てるんだよ嬉)、『麗~』ファンとしてはチョ・ミンギさんのこととか(報道されていたことが事実でも、事実でないことが含まれていたとしても、生きる道を選んで欲しかった。彼を訴えた女性達を叩く輩に対し、大学側が法的措置をちゃんと取るようなのはまぁよかったけど、この事件やっぱり色々酷い)。アカデミー賞の話とかも普通にしたいな(今年はいい感じのラインナップでした)。超今更だけど、正月に見た『勝手に震えてろ』もガツンときた(ヨシカが言っていることがいちいち理解できて震えた)。

ただ、なにせ平日ほぼ自分の時間がない+休みはヨレヨレ…。人生そういう時もある。っていうか、ずっとそう?

みんな、適度にがんばろうね。

 

んー何の話かわからなくなってきました笑。

 

あとね、最近韓国でリメイク版『mother』が放送されていたんですが、とてもよかったです。もともとは2010年に日本で制作されたテレビドラマで、芦田愛菜ちゃんが彗星のように現れ、その才能を炸裂させた作品ですね。

 

私、オリジナルの日本版『mother』も、脚本を手掛けた坂元裕二さんの他の作品も好きで、今回改めて日本版と見比べてみたりしてたんですけれど(←結構時間も元気もあるんじゃないか?)、どちらも本当によい。松雪泰子芦田愛菜ちゃんペアは最高だったけど、イ・ボヨン&ホ・ユルちゃんペアもまた最高でした。涙枯れ果てました。

 

f:id:mikanmikan00:20180402201535j:image

母性は女性を狂わせる」

 

オリジナルは8年前の作品ということもあり、やや古さを感じるところもありますが、「女教師が親に虐待されている生徒を守るために誘拐する」というコンセプトそのものが与える衝撃、松雪さん&愛菜ちゃんの壮絶演技合戦とある種のいびつさ、「母」という存在を様々な角度から考えさせる絶妙な設定、非日常に入り込む日常を巧みに表現した台詞…もう褒めだしたらきりがないほど。主人公は子供嫌いで全く母性がなさそうなところからスタートするし、少女は一見かわいそうな子というより変な子として登場するのですが、だからこそ彼女たちのたぎるほどの母性と深い絶望に、見る者は心かき乱されます。

 

f:id:mikanmikan00:20180402201601j:image

「先生をお母さんと呼べる?」

 

対して韓国版は、オリジナル版が持つ癖の強さを抑え整った印象。また、個人と社会がよりリンクする物語になっていたと思います。韓国らしいし、今らしい。物語の展開を見るにつけ感心しきりでした。何しろ、韓国版の『mother』が目指すのは全ての「母」と「娘」を解放すること。「誰もがなりたい自分になれるよ」っていうことをやってるんです。あっぱれでした。これ、脚本は映画『お嬢さん』を手掛けたチョン・ソギョンさんなんですよね。もう納得しかない。これ以上ぴったりな作家はいないんじゃないかっていう。

 

オリジナルからの変更はまぁ色々あるんですが、最初は日本版にかなり近い始まりで(1話は特にオリジナルへのリスペクトを感じました)、変更点を積み重ねていき、最終的にオリジナルでは見えなかった景色が見えてくる感じです。それは両国の文化や家族観の違いが理由になっているということもあるでしょうけれど、それ以上に作り手がメッセージに独自性を持たせるためですね。どの変更点にも意味がある。

例えば、主人公には完全に断絶している産みの母と、つながりはあるけど関係がこじれてしまっている育ての母がいて、日本版だと産みのお母さんが不治の病なんですけれども、韓国版では育てのお母さんが余命いくばくもない。しかもこの韓国版育てお母さんの職業は女優。大女優なのですよ(日本版育ての母は社長)。日本版のファンにとっては結構驚きの変更というか、私も最初は「えー!うっかりさん(日本版産みの母)じゃないの!?つーか、じょ女優!??」って思っちゃったりしたんですが笑、この変更が最大の肝というか素晴らしかったです。よくぞ変えて作ってくれた。

 

虐待問題にしても、日本版は「母ではない女性の母性しか子供を救えなかった。その母性は罪なのか」っていうところからある意味では先に進めず、問題提起に囚われて身動きが取れなくなってしまうのですが(日本版は問題提起をすること自体が何よりのミッションだったと思います)、韓国版は設定を変更させることでそのあたりをもっと自由に展開させていましたね。なぜシングルマザーは悪い男と別れられないのか(日本版でもシングルマザーのキツさについてはしっかり描いています)、母親の彼氏はどうして子供を虐待するのかっていう点や、社会は何ができるのかというところまでしっかりやるし。韓国版の方が話数が多いっていうのもあるけど、やっぱり上手いんですよねドラマ作りが。文化を超え、時を経て作られた韓国版は、問題提議の先にある社会を絶妙な加減で 肯定的に描くことで、個人個人の幸せをより前向きに描いています。リメイクをする意義が確かにある、強く推せる作品になっていました。

 

あ、日本版のインパクト、セリフのよさ、愛菜ちゃんの強烈な個性など(鬼のように泣かされる)など全てが唯一無二だから、ほんとどちらも素晴らしいんですよ。オリジナルとリメイクがいい関係なのが『mother』じゃないですかね。なにより、リメイク版は女性の生き方をアップデートしてるところが本当にいい。同じシチュエーションのシーンを比べて見てもとても面白いです(実はここでやろうとしたけど、内容が整うのを待っていたらいつまでもブログ更新できなそうなので、いったん止めました。出直します笑)

トルコ版『mother』もあるとのことで、しかもこちらも大ヒットだったそうで、是非いつか見てみたいです。

 

最近韓国では日本の作品も含む様々なリメイクが制作されていて、おおむね上手く作られていますよね。日本ではどうでしょう。日本で作られるリメイクも是非、オリジナルの面白さを損なわず、またお話をなぞるだけではない独自の目線を持っているといいな(お話をなぞるだけでも大変なことですが)。

 

日本版『シグナル』ほんと頑張って!