お出かけ手帳

誤字脱字病。書いては直す人生。

『純と愛』第5週 きたかぜとたいよう

☆ネタバレしています☆

 
 
第3、4週は濃すぎましたね(笑)。
 
今週は少しトーンダウンさせながらも、じわじわ不穏な空気に…。
 
やっぱりね、愛くんの闇は深すぎるんだよ。暗黒時代が長いから、いくら純ちゃんが引っ張ってもね、急に変わるのは難しいとおもうのよね。
 
 
今日あるものが明日もあるとは限らない
本当に色々ありすぎたけど、遂に正式に付き合うことになった純と愛くん。ついでに一緒に暮らし始めます。カギを渡す時の純ちゃん、嬉しそう。よかったね。
 
愛くんは何でもできるから、家事全般も完璧で、純も「愛くんお嫁に欲しいね」っていうくらい。実際この先そういうことになるんだけど、この時の2人はまだ「普通」になることをどこか意識しちゃってるんですよね。愛くんですら「僕も働かなきゃ」って思ってる。(むしろ純は最初、金ならあたしが稼ぐって言ってたくらい)でもね、8年も心を閉ざしてたんだし、いきなりは難しいと思うんです。先週やっと、純のために生きようって愛くんは思えた訳ですが、純ちゃん以外にはなんのとっかかりもない。これから純を通して少しずつ少しずつ世界を広げるしかないんです。でも、どんどん焦ってしまうんだよな。

純の部屋にはおじぃの雑貨コレクションがあって愛くんも気に入ります。「今日あるものが明日もあるとは限らない」って言っておじぃは色んなものを集めいたらしい。

これはものだけの話に限らず、今っていう瞬間瞬間がすごく尊いってことなんですよね。今週、純も愛くんも、「一緒にいられて幸せ」って感じてる瞬間があって、このドラマでもまれにみる多幸感があるんですけれども(笑)、それを持続させるって誰にとってもすごく難しい。現実の生活と、それを取り巻く社会があるからです。
 現に、純は愛くんに「ずっと一緒にいてくれる」って聞いても「無理です」とか返ってくるわけです。現実的に家とか、お金とか大変でしょう、と。
 
純と愛』は色んなものを失っていく物語だから、こういうおじぃとか愛くんの言葉を聞くと、心拍数が上がってしまうんだけど、それと同時に、だからこそ今を大切にしてほしい、幸せをかみしめてほしいと願ってしまう…。あ、ドラマってちゃんとわかっているよ(笑)。
 
 
母の強さ
多恵子の「いとし、これからはあなたも死んだものとします」宣言から、もう当面出てこないかとも思われた愛くんパパとママ。でも『純と愛』は裏切りのドラマですからね。次の週にはすぐ出てくるっていう(笑)。

純はオオサキで浮気してる愛くんパパに偶然再会。純はまほうのくにを作りたいって思ってるけど、ホテルはまぁそういう欲望の場所でもある訳で…。謙次さん、優しいようでズルズルなプライベートをお過ごしのようです。

一方、多恵子もオオサキの総支配人となんかコソコソやっているみたいなんですが、これはまた別の事件の静かな始まりでもあり。
 
とにかく多恵子はオオサキに出入りをしていて、ばったり純に会ってしまいます。すると絶縁したはずの愛くんを病院に連れて行けと命令する。愛くんにも電話したり(愛くんは出ないけど)。母親としての責任を手放した訳じゃないということなんです。愛くんの問題を自分が責任を負うべき問題だと考えている。

純は多恵子に反発するけど、逆に「あなたには無理よ、いとしと生きてくのは。必ず耐えられなくなる、あなたにいとしは救えない」と言われてしまう。純なんかよりも、はるかに多恵子のほうが愛くんの抱えてる重さを理解しているんです。

無理やり服を脱がすようなやり方はしたくない純。おじぃのコレクションの中に絵本「きたかぜとたいよう」があって、純はお話に出てくる「たいよう」のみたいになりたいんです。

でも今週、どんどん純と愛くんはどんどんギクシャクしていく。多恵子の予言通り、どうしたらいいかわからなくなるんですね。

病院になかなか連れて行かない純に、多恵子は畳み掛けます。

「あなたの決断があの子一生を台無しにしたら、その責任をとる覚悟があるの? あなたは逃げ出せば済むことかもしれないけど、あたしはそうはいかないの。どんなに辛くて耐えていくしかないの。戦うしかないの」

じゃなかったらこんな薬なんか飲まない !と大量の薬をばら撒く多恵子。

死に物狂いですよ、多恵子さんは。旦那は頼りにならないし、孤独の中で必死に戦っている。彼女は息子を既に1人亡くしていているわけで、やり方がどうかは別として、愛くんを何とかしなきゃいけないと強く感じてる。信じる、信じないの次元じゃない。母親の愛情は強いですよ。恋人とは覚悟が違う。
 
 
の悲しみ
狩野家はちょっとご無沙汰の間に、正が那覇のお金持ちの子女と結婚することになっていました。急すぎ。
マリアさんのこともあるし、晴海もさすがにそれは早いと思ってるけれども、善行は聞く耳を持つ訳もなく。正のためにもホテルのためにも、それが一石二鳥だと言うんですね。お父ちゃんの考えそうなことだよ。

純はもちろんブチ切れて電話。「お兄ちゃんの気持ちはそれでいいわけ!」
すると正は、実はサザンアイランドの経営がかなり苦しく、結婚して援助してもらうしかないのだ、と言い出します。
おじぃのホテルが危ないだなんて、余計黙っていられません。

更に怒りまくる純。正は晴海に電話をかわってしまいます。
「お母ちゃんはそれでいいの!?」
最初は「私がどうこう言うことじゃない」なんて取り繕うも、あまりに一方的に文句を言う純に、遂にお母ちゃんも逆上してしまいます。

「なんでそんなことを娘に言われなきゃいけないわけ。私は決めたの、何があっても信じてついていくって。あんたも結婚すればわかるわよ。自分の思い通りにならないの人生は!」
 
そして泣く晴海さん…。
多恵子は愛くんを信じないと言いつつ愛が止まらないけど、晴海はとにかく夫を信じるしかないんでしょうね。もう愛してるかとか正しいとかは二の次で、夫婦になった以上はもう無理してでも信じるしかない。特に晴海はホテルを継いでもらってる引け目があるから、善行に何も言えないんです。
思い通りにならないことばかりのお母ちゃん。夫婦って大変そうだよ。
 
でも、母親としての晴海はやっぱり気になるですね、本当に正がこのまま結婚していいのか。正にはこっそり「 マリアさんのことが好きなら、お父さんに頼んであげる」とまで言います。マリアさんに対して良心が痛むのはもちろん、息子のためなら夫に楯突こうとする気持ちがある。

強くても弱くても、母親が息子を思う気持ちには変わりないんだろうな。
女の人にとって、夫と息子じゃ想いが全然ちがう。
 
正は家のために結婚するしかないって思っているし、何かと正と晴海は我慢が多いよ。お父ちゃんに気ばっかり使ってる。反抗する気力すらない。逆にこれが状況を悪化させてたりもするんだけれど…。
 

だったら酒なんか飲むな!
結婚話でウキウキの善行は、正の結婚相手の父親と行った那覇のクラブでマリアと再会します。
 
子供は産む、と告げるマリアに「約束破ったな 」と苦々しく言うも、「だったら酒なんか飲むな!」と水割りをマリアから取りあげる善行。
やることなすことゲスいけど、やっぱりこの人は根っこのところに善なるものが残ってる。に違いない!そんなエピソードですのでここに書き残しておこうと思います(笑)。
 
 
何もかもうまくいかない
と、周辺を先にもろもろ書いたけれども、今週のメインはなんといっても純と愛くんです。

急に生活を一緒にするなんて誰でも大変なのに、人の気持ちがわかっちゃう人と暮らすって想像もつかんよ。

純は何を考えてもすぐバレるから家で自由に振る舞えなくなっていくし、愛くんも純の気持ちを先読みして無理をする。
お互いトイレに逃げてばかりになっていく。せっかく一緒に住み始めたのに、楽しくないことのほうが増えていくんです。

仕事でも、純は職場でもルールに押しつぶされて自分らしさがなくなっていくし、愛くんは色々チャレンジするけど顔が見られないから続かない。

「こうあるべきだ」っていう考えのせいで、二人ともすごく不自由になっていくんですね。それが2人の関係を悪化させている。
会社ではルールをまもるべき。ちゃんと外で働くべき。いろんな人と上手くやるべき。
 
たぶん純は職場で色んなルールを押し付けられていて、同じことを愛くんに無意識にしてしまっているのかな。
とにかく何もかも上手くいかない。

仕事ができない愛くんは「ここで家事をしてるだけじゃ駄目ですか」と言い出します。純さんのことだけを考えて、支えたいっていうんです。
でも純は「嬉しいけど、あたしたちはたくさんの人とこの世界に生きてる」と言ってしまう。だから、それは駄目だよ、と。
 
純ちゃんは正しい。だけど時として、正しいさが人を追い詰めてしまうのだよ。愛くんは8年間も社会的な活動をしていないから、最初にも書いたけど、純ちゃんをとっかかりにゆっくり世界を広げる必要がある。
 
本当は純の中でも、「焦らなくていい」と「何とかしなくちゃ」っていう正反対の気持ちが両方止まらないんだろうな。傷つけたくないけど、早く笑顔になってほしい。
 
そうこうしてなんとか、愛くんはオオサキに出入りしていた電気修理の仕事に戻れるんですが、また起こしてしまうんですよ。事件を。
 
純はお客様からここのところクレームレターをもらって落ち込んでたんですが、愛くんが犯人に気づいてキレちゃうんです。まぁ犯人はチカちゃんなんですけどね。
 
チカが犯人だと愛くんは言うけど、もはや純は100%信じられない。
あんなに強く信じるって誓ったのに、愛くんと暮らせて本当によかった思っているのに、それほど心が参っていくんです。
 
 
病院にいってみない?
遂に純は病院に行ってみないか、と愛くんにと言ってしまいます。多恵子に命令されても絶対行くもんかと思っていたのにね…。純は愛くんが「普通」になることをどこか望み見始めてしまう。愛くんの背負う重荷をリアルにずしずし感じて。人の本性は見えないがいいに越したことはない。どうにかしてあげたいけど、もう自分にできることが見つからないんです。
 
でも愛くんは行きたくない。以前精神科に行ったこともあったけれど先生の本性が見えてしまい、気分が悪くなってしまった。だから、もう病院には行きたくないし、病院だけは勘弁してくれと言います。
 
純しかいないんです、愛くんには。先生だろうと誰であろと、人と会うのは苦痛でしかない。
 
愛くんは純にもう1度お願いをします。
「ずっとここで純さんのために家事するのはだめですか」
でも愛くんは顔を見ただけで、それを純が望んでいないことがわかってしまう。
 
どんどん追いつめられる愛くん。
追いつめられすぎて、ギャンブルでお金を稼いでくるという禁断の領域に手を出してしまいます。人が考えていることがわかるから、麻雀は負けたことがないって言ってたもんな。こうやって彼は今までなんとか生きてきたんだよ。
 
 純はもちろん怒る。
「こんなの逃げてるよ。どうして戦わないの?」
そう言う純の心には一人で戦う多恵子の姿があったんでしょう。
すると愛くんは「母に会ったんですね」。
なんという喧嘩だ…。
 
心読むな! とトイレに逃げ込む純。
 
「愛くんのことを病気だと思ってるわけじゃないないんだよ。でも、このまま愛くんが一生うつむいてたらどうしようって思っちゃうわけ。普通のカップルみたいに堂々と顔を上げて歩きたい。」
 
純の素直な気持ちだと思います。
 
愛くんは病院に行くことを決心しました。自分じゃなく、純のために。
純もこの決断が正しいかわからないけど、きっと何もせずにはいられないんでしょうね。
 
純と愛くんは、自分がそのままでいられる唯一の相手なのに、どんどん逆の方向に行っちゃて悲しすぎる展開。
 
 
おれ病気じゃないですよね
病院で診察を受けるも、愛くんは以前と同じ病名を下されます。最初から決めつけていると察した愛くんは、おれは病気じゃない、もうここには来ないと語気を強めます。そんな言うなら、私の本性を当てて見たまえ、とお医者さん。
そっからはもう先生の本性をメチャクチャに暴露です。先生がもつ悪意へのお返しとばかりにボロカス言う。しかも当たってるっぽい。
「おれ病気じゃないですよね!」
悲しいことに、そう先生に迫る愛くんの姿は狂気に満ちているんです。
 
このシーンは、普段愛くんがいかに人の悪意に晒されてるかっていうのがよくわかる。ここまで見えてしまうのかと。これが会う人会う人皆そうなんだもん。そりゃ辛いよ。孤独だよ。
 
 
愛くんの本性
病院からアパートに帰った2人は、当然喧嘩になる。何もここまで言わなくても、っていうくらい愛くんの毒が炸裂します。

病院でのアレはなんだ、と問い詰める純。余計病気に思われるじゃないか。

「あれが俺の本性だからです。本当は母みたいに自分以外の人間全員軽蔑してたり、父みたいにいい人の振りをして簡単に人のこと傷つける。愛って名前迷惑なんだよ、俺には愛なんてないし。自分以外目に映る人間全員ぶち殺したくなる」

激しすぎる自暴自棄。

純はそれを止めたくて、「あたしを見て。じゃあいまの私は?」なんとか自分の世界に引き寄せたい。しかし…。

「いいんですか?あなた顔がぶれまくってもうどれが本当の顔かわかりません。ホテルで働くんだったらルール守れとか言われてびびっちゃって、なんかそこらへんのつまんないサラリーマンみたいになっちゃってますよ」
 
さすが、痛いところを突かれ、言い訳をしてしまう純。大人になるってたいへんっていうか…。
 
すると「そういうのあなた1番嫌いだったんじゃないですか?そんな情けない人間にまほうの国なんて作るの無理でしょ」
 
ぐうの音も出ん。
 
純は「こんなに心配してるのに…」となじりはじめます。
すると愛くんはこう切り返す。 
あなたが心配してるのは自分でしょ。結局後悔してるんですよ、俺と付き合ってあなたは 。恥ずかしいと思ってるんですよあなたは。みっともないと思ってるんですよあなたは。
これには私もこたえたので、囲っておきます(笑)
そうなんだよ、結局そこなんだよ。
エゴの問題なのよ。
 
「あんたはおかしいわよ。病気よ絶対」
 
ショックのあまり純は、遂に言ってしまいます。
一番言ってはいけない言葉を。
 
「じゃあもうやめましょ」
 愛くんはアパートのカギを置いて、部屋を去ろうとする。
嬉しかったんです。あなたに信じるって言われた時本当に嬉しかったんです。自分でも病気なんじゃないかとずっと思っていたから。あなたといたら自分が思う嫌な人間にならないですむと思ったから。でもそんな考えは甘いって、さっき窓に映った自分に言われました。死んだほうの純にかな。
でもそんなこと言ってももう信じないんですよね。
 
そう言うと、愛くんは純の顔も見ずに出て行ってしまいました。
 
呆然としながら、彼が残した「ねむりひめ」を手に取る純。
「純さんといると幸せ」って愛くんは言ってくれたのに。それだけで嬉しかったはずなのに。何やってるんだろう、結局あたしが「きたかぜ」じゃん。
後悔の純は涙が止まりません。
 
 
愛くんは病院でぶちまけた時点で、もう純との関係は諦めちゃってるんですね。だから、あそこまで自分のことも純のこともヒドく言う。俺はこんなに悪い人間なんだっていう気持ちが爆発しちゃうんです。
純は「あんたは病気よ」って言うけど、それも愛くんがけしかけてるところがある。病気かもしれないって迷ってる純に気づいて、言わせている。
 
人間不信で自分を憎んでる人が、誰かを好きになるってすごく辛いと思うんです。好きな人に比べてどうして自分はこんな人間なんだろうって、相手を好きになればなるほど、自分が嫌いになる。なんとかいい人間になろうって努力しても、人って簡単には変われないし。ある意味1人きりのほうがよほど楽ですよ。
 
今週、愛くんは色々チャレンジしたけれど、やっぱり変われなくて自分に絶望しちゃったんだと思う。無理して頑張れば頑張るほど嫌な自分ばかり見えてくる。
純のそばにただいるなんて現実的に無理なんだって思ってしまう。どうしてわかってくれないんだと、純にも怒りを感じてしまう。
 
純は純で、愛くんがいてくれるだけで最初は嬉しいんだけれど、だんだん愛くんにとってそれはいいことじゃないような気がしちゃったんですね。純は愛くんの良さがわかってるから、余計に期待してしまう。
 
しかも今週は仕事で、ルールだクレームだで人の目がどんどん気になって純は自分らしさがなかったから。愛くんを見守る余裕がなくなってしまったね。
 
だいたいさ、愛くんが人の本性見えたおかげで、と言うか純だけ裏表がなく見えなかったおかげで、2人は近づいたんだし、最初から他の人の「普通」なんて忘れてよかったのよ。
 
 
4週間かけて築いてきた純と愛くんの信頼関係が壊れていった第5週。今まで孤独だった者同志、カップルとしてどうおりあえばよいのかわからなかったのかな、という印象です。お互いにストレスをかけてしまった。
 
こんな2人が一緒にいるためには、まわりの人の言うことに振り回されずに、お互いが真摯に相手を思いやるしかないんだよ。強い意思が必要なんだよ。
過度な期待は相手のためじゃなく、自分のエゴを満たすためのもの。
 
これって特殊な状況にいる純と愛くんに限らず、いろんな人間関係でも言えるんですよね。身につまされる。
 
 
あぁ一緒にいられるだけで幸せっていうふうに、なぜなれないんでしょうね人間は(笑)。でもそれが一緒に現実を生きていくってことなのかな。お母ちゃんの言うように、思うようにならないよ人生は。
 
結局今週も重かった(笑)。
テーマが毎度重すぎて、書いたあとも色々考えちゃう。
 
頑張ろう(笑)!
 
(何気にギャンブルのくだりが再放送のネックになるんじゃないかとも思ったりする。お金は写らないんだけどね。それでもいつかは再放送を望むよ。有料動画サイトとかでもいいから。他にも色々問題はあるかもしれなけど、眠らせとくのはもったいないないよ)   

 

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