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お出かけ手帳

誤字脱字病。書いては直す人生。

『純と愛』第10週 すーぱーまん

☆ネタバレしています☆

 
ついに10週目かぁ。
夢とロマンにあふれた先週と打って変わって、今週は超現実的なお話です。いや、現実的なようで実は違う気もする。もうよくわからん!
 
 

今週のあらすじ

オオサキプラザホテルは外資系ホテルグループ・カイザーに吸収合併され、大先真一郎は社長を解任されます。

 
そうなんです。

朝ドラは上げて落とすの繰り返しが基本らしいんですが、先週あれだけ夢見せといて…ね(笑)。

そりゃ私も初見で観てた時には、どうにかならんもんかと思ってましたよ。今だってオオサキがなくなっちゃったのは寂しいです。でも、しょうがないとも思う。

だってあれだけ大きな会社の社長が、仕事は部下任せ、優柔不断で何のリーダーシップも示してこなかった。多恵子も言うように、そのツケは大きいですよ。

大先社長はスーパーマンに憧れてたっていうけれど、先代であるお父さんがもしかしたらスーパーマンみたいな人だったのかもしれないね。お父さんが大きすぎて、お父さんに守られ過ぎて、ずっと大人になれなかったのかな。

社長が本当に戦う決意をしたのは、合併も済み不本意ながらも社内改革がかなり進んだあと。オオサキの精神を刻んだあのプレートが、カイザーの指示で撤去されそうになった時です。60年の歴史を刻んだオオサキが、これで本当に今までのオオサキとは違うものになってしまう。
ここまで来ないと、人はわからないものなのか。桐野さんも言うけど「遅いのよ、決心するのが!」。

正とマリアの結婚式略奪回を思い出してしまうよ。(二人の場合は間に合ったけど、それで周りの人にどれだけ迷惑をかけたことか)

純はもちろん、実は昔の恋人であった桐野さんや、愛くんが力を貸すものの、動き出すのが遅すぎた。社長はオオサキのことを好きな自分に気づくのが遅すぎました。

社長を解任された後、大先さんは謀反を起こした総支配人に「あんたなんかに比べて、私の方が何倍もオオサキを愛している。被害者面するな」と言われます。総支配人は、先代に可愛いがられた恩義に報いるため、チャラチャラした2代目のもとでずっと耐えてきた。実際には彼が経営の采配を握っていたんじゃないですかね。その総支配人が、社長をだまくらかしてまで吸収合併を選んだのは、オオサキが潰れるよりはいい、という判断をしたからでしょう。
 
俺はどうしようもない馬鹿だ。今までこのオオサキのためにやれることは一杯あったのに、カッコつけて、ヘラヘラ笑って何もしてこなかった。
社長解任のあと、大先さんは純や桐野さん、愛くんの前で、初めて後悔の念を吐露しますが、後悔する時はすべてが終わった時。もう遅いんです。
 
「気づいた時には遅い」っていうのは、このドラマで何度も出てきます。
第二週に出てきたお客さんの北見さんなんかもそう。
これからもどんどん出てきます。
 
一方、宮古のお父ちゃんは、台風で仕事の予定がすべてパー。荒れています。
「今度のことは俺が悪いんやない。思えば、12年前にここに来たのがそもそもの間違いや。…いや、そもそもの間違いはお前の母親と一緒になったこと」と、純に電話で愚痴る。

いま悪いことが起きているのは、過去の選択のせいなのか。そうかもしれません。でもその選択をしたのは自分なのです。

純と愛』は自分の運命を選ぶことできるんだ、ということを1番に描きたいんだと、私は思うんですね。第1話でそれははっきりと宣言されています。

だからこそ、大先社長や善行、そして「お父さんと結婚したのは間違いだったのかも」と悩む晴海など、現時点で過去の選択を後悔する人がこれだけ出てきているっていうのは、やっぱり意味深いですよ。

桐野さんですら「いい加減先代に恥ずかしくないようなホテルに立て直さないと、結婚しないでこのホテルで働いてきた私がバカみたいでしょうが!!」と大先さんに怒りをぶつける。自分がオオサキで、別れた男の近くで働く、という選択をしたことを無駄だったとは思いたくない。

年を重ねれば重ねるほど、そういう思いにかられることが増えていくんだろうけれど、結局は何が正しい選択かなんてわからないわけだし、自分のしてきた選択を引きうけて、今を大切に生きていくしかないのよね。
だけど、それがいかに難しいことか!世界は自分の力及ばぬことにあふれていて、人々の気持ちはいつも変化し続けているのだから。
 
 今週は現実の厳しさが沁みるんだけど、と同時に、こんなに急に新体制に変わるっていうのはちょっと都合いいというか、非現実的な感じもします。

オオサキレベルのホテルが外資と合併ともなれば、かなりの準備が必要で、いきなりロビーを改装で閉めたりするなんてまずないよ。
その間に入ってた宿泊予約はどうしたのさ。キャンセル?客室は開けてたの?
それに稼働を上げた直接の原因は何?ただ新しくなったからっていう一時的な理由じゃないことを見せてくれ。まぁ、それ見せたら、カイザー凄いじゃん、よかったじゃんってなるのか(笑)。
ブライダルだって、外部委託にしたけど、ロビーウェディングの評判で予約をした人達にはどう説明するのかね。

っていうか1番気になるのは、オオサキ側の弁護士はどこ?いくら総支配人が裏で糸引いていたとはいえ、形だけでもおくでしょう。書類ひとつとっても普通は弁護士にチェックさせるでしょうが。
大先さんの味方が、純と桐野さんと愛くんって。っていうか愛くん社員ですらないし。
そういうのが気になった(笑)。

あ、でも英語が上手い奴が偉そうにしてるのはリアルだなと思ったよ。ああいう輩がいたよ…。別に吸収合併は関係ないと思うけど。
あと、愛くんが考えたオオサキ再生案で「宿泊の稼働を8割にして、サービスに力をいれる」っていいなと思ってしまった。理想すぎるけど。上層部は稼働100%を目指して下々にプッシュするもんだけど、何かトラブルがあっても簡単に部屋移動もできないし、常連さんは断れないし、カツカツの時はスタッフに余裕はないです。次の日の清掃も大変だし、チェックインにも間に合わないこともあったな。8割ちょっと越えたあたりが本当1番動きやすい。
 
ちょっと話は逸れましたが、 歴史あるホテルが魔法みたいに変わってしまうっていうのはちょっと「お話っぽい」なと思ってしまったよ。株主の切り崩しっていうのも、取って付けた感あるし。
あえて?あえての非現実感なのか?

この週はそういう乱暴さがあるんだけれど、やっぱりこういう天と地がひっくり返るようなことがあるんだよっていうことを示したことには大きな意味があると思う。これから、そんなことばっかり起こるし…。
現実にも、信じられないようなことが毎日起こっているものね。
 
 
それにしても桐野さん。
大先さんにぶち切れてから、また一層素敵だった。
純と一緒に、オオサキらしいホテルを守るために、給料カットしよう、みんなで痛み分けして頑張ろうってスタッフ集めて説得するシーンがあって、場がざわざわするんですが、
ふざけんな!嫌ならホテルマンなんか辞めちまえ!文句があるなら1人1人はっきりいってみろ!いっぺんに言うなー!!
ってヤンキーみたいにやさぐれるの最高でした。あの心を見せなかった桐野さんが!
先週のウェディングでの仕事の出来っぷりに続き、桐野さん好きにはたまらんです。富士子がホテルの仕事に心血を注いできたことが、先週から来週にかけて特に描かれていて、この人がさらに好きになってしまう。
吉田羊さん、すっかり売れっ子だね。

 
さて、今週純が学んだのは、ホテル経営がいかに大変かということでした。
そこで思い出すのは、やっぱりお父ちゃんのことです。大先さんが去った日、純は家に電話します。誰もいない。留守電。
純はそこで「ホテルの経営って大変と思うけど、辛いと思いけど、頑張ってうちのホテル立て直してください。今まで文句言ったりしたの謝るからさ。お願いします。お願いします…」って泣くんです。オオサキが吸収されても、社長が解任されてもずっと泣かずに頑張ってきたけど、ここで悲しみが爆発する。
その気持ちを、お父ちゃんへの態度を反省する、謝るという形で表現しているのは、上手いなぁ。

でも後悔じゃなく、反省。まだサザンアイランドは終わっていないからね。まだ可能性は残っているかもしれない。

純は大先さんに「絶対に諦めずに、オオサキをみんなが泊まるような、まほうのくににしてくれ」って土下座されてるし、そもそもサザンアイランドにタッチするなって言われてるし、もうお願いするしかないんだよ。

あと気になるのは晴海さん…。
信号無視2回、スピード違反で捕まるって、もう症状が出始めてたってことだよなぁ。

 
純と愛』は失う物語でもあって、今週あたりからどんどんそれが始まっていくんです。辛いけど、それでも奮闘する純ちゃんを応援しようね…。
 
大先社長はここでいったんサヨナラですが、ダメだけど人のいいお坊ちゃん感がたっぷりで、とても楽しい人物でした。何より純をオオサキに引き抜いた恩人。
いつも高い鰻とか食べてても愛くんの手料理をうまそうに食べるし(フード理論より)、愛くんが人の本性見えるって聞いて「すごいじゃん!」って即答しちゃう純粋さ。そしてあの哀愁。この役、舘さんぴったりだったよ。ありがとう大先真一郎、また逢う日まで!
 
純がオオサキ存亡危機の中でも家では一生懸命手品の練習してるところとか、オオサキによく来るおばあちゃん(正司花江)のエピソードとか、部長たちのリストラとか、細かく色々あって、感じるところが多いです。なんか書く方も元気がなくなってしまったよ。おばあちゃんのことは、どこかで書きたいな。
(本当は気合いを入れて書いた部分が消えちゃって、しょんぼりしてる…)

オオサキが大きく変わってしまって寂しいし、来週も怒涛なので、こんな時は今週出てきたダンテの格言by水野さん、で締めたいと思います。
皆さん、人を支える力は3つあります。希望を持つこと。信じること。愛すること。
 
純と愛 完全版 DVD-BOX2

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