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お出かけ手帳

誤字脱字病。書いては直す人生。

『純と愛』 第16週 あいがつたわる 前半

☆ネタバレしています☆

 

16週かぁ…。

今週も揉めるんだけど(笑)、これでも嵐の前の静けさ感があるのだよ…。それが怖い。
 

<今週のあらすじ>
里やで働き出して一週間が経ち、24時間コンシェルジュとして純の日々は充実し始めていた。愛も応援。そんな二人の前に勇気を連れたマリアが現れる。
「浮気をした正と別れる」というマリアに対し、「好きにしろ!」と息を巻く正だったが…。

お話は正とマリアの離婚危機がメインですが、ここで考えるテーマは「父性」。そしてタイトルにもあるように「自分の思いを伝える」大切さ。
 

俺はまだ父親なんかになりたくなかった
赤ん坊を連れ、泣きながら純と愛のもとへやってきたマリア。例のお見合い相手と浮気している正を問い詰め、殴り、家出してくるんですね。
家が狭いので、とりあえずマリアを里やへ。相変わらずのドラマチックに、事情を聞いたサトは楽しそうです(笑)。
 
純はもちろん怒り心頭で、お兄ちゃんに「早く迎えに来い」って電話するんだけど、正は「なんで俺がわざわざ」とか「浮気は仕方なかった」とかウダウダ言うわけです。
バカじゃないの?って妹に怒られても、「あのな、自分を好きになってくれた相手には、精一杯のloveで応えるのが俺のポリシーなの」って独自の理論で逆ギレします。
なるほどね…。お兄ちゃんらしいわ。常に受け身なんだよ、この人は。
 
「マリアに好きにしろって言っとけ!」って電話を切るんだけど、結局次の日、正は愛くんに説得されて(慰謝料もろもろ大変だぞと脅されて)里やにやってきます。
そして公開夫婦げんか。
 
「私のこともう愛してないの!?」
ちがうよ!
「向こうの女の方が好きなの?」
ちがう!
「じゃ何なの!?正、何考えてるのかさっぱりわからないよ。勇気がかわいそうだと思わないわけ?こんな最低な父親をもって」
妻として、母として、まぁ当然の怒りですね。
 
そしたら正が言うのが、もう…。
「俺はまだ父親なんかになりたくなかったんだよ!でも、マリアがどうしても産むって聞かないから…」
 
正直に言えばいいってもんじゃないし、人のせいにしてるしもう本当に最低だよ、これは。正は父親としての自覚も覚悟もまるでない。
 
親に結婚しろって言われれば好きな相手がいても従おうとするし、好きな女が結婚しようって言ってくれれば全部放ってついて行っちゃう。浮気もその延長です。流されて流されて、人生ここまできちゃった。正にとっては「精一杯のlove」の表れなのかもしれないけど、その主体性のなさが色んな人を傷つけ、迷惑をかけまくってるとも言えるんだよ。
 
 
これは俺の人生なんだよ!
もう知らない!と勇気を正に抱かせ、出ていくマリアさん
でも正は「どうしよう、純…」おい!
純に「追いかけろ」と言われ、勇気を妹に託し、正はマリアを追います。
 
その夜、純と愛くんは勇気を一晩預かったり、アパートの隣の部屋に謎の美女・山田さんが引っ越してきたり(笑)、ちょこちょこあるんですけど、何も解決しないまま次の日。
 
純が出勤すると、晴海が里やに来ていました。晴海は沖縄出身だから、大正区のことを知ってたんですね。おかみさんと宮古の話なんかしてる。
で、マリアを見つけることすらできない正を里やに呼びつけて、「女と別れてこい、そしてマリアさんに謝れ」とビシッと息子に言います。
 
実はこの前日に、純は晴海に「お兄ちゃんを大阪に呼んで」って頼んでいたんですね。でも、ちょっと気が逸れた拍子に、息子に電話をすることを忘れてしまう。また少しずつ病気の症状が出てくるんです。
たぶんその挽回のためにも、母親として積極的にこの日は動いているのでしょう。
 
晴海は自宅にマリアを呼び、純も愛も善行も揃って、正がカタをつけて来るのを待つ。お母ちゃんは、久しぶりにみんなが集まるって、喜んだりしちゃって、料理をわんさと作ります。でも、味付けを忘れてしまう。
料理に口をつけた一同があれ?っと不穏な空気になってるところで、やっと正が現れます。
ちゃんと相手と別れてきたの?
 
「別れたら死ぬっていうから…」
もう、どうするんだよ!
 
マリアは離婚届けを取り出し、正にサインしろと迫ります。もう自分のサインは書いてある。善行もさすがに、息子に謝れって言うんだけど、もうそんな雰囲気じゃない。
 
「結局、あなたは何も変わってない。父親になったら、もうちょっとちゃんとした男になると思ったけど、いつまで経っても何も決められないし、トラブルからは逃げようとするし。こういう男なんて言うんでしたっけ、お義父さん!」
「え、うん、まぁ優柔不断…」と気まずそうに答える善行。
 
「別にいいじゃない。父親になりたくなかったんでしょう?あなた」
 
この言葉で、正は離婚届けにサインをしてしまう。
そして、他のみんなが止めるなか、マリアは家族に別れを告げ娘と共に去っていく。「家族を大切にしない人は信じないって言われたこと、まだ胸に突き刺さってるんだよ」って純が必死に止めても、「もう他人」と聞きません。
 
純の気持ちの矛先は正へ。いつものように問い詰めます。お兄ちゃん、このままでいいの?すると正は純に激昂する。
 
「うるさいよ、お前は!この際だから言っておくけどな、妹だけど俺はお前のことを、かわいいと思ったことも、幸せになってほしいと思ったことも一度もないから」
純は完全にとばっちりで罵られてるんですが(笑)、正はこう続ける。
これは俺の人生なんだよ!!お前なんかが二度と口出しすんな!
やっと出た。
 
妻も子供も失って、妹に詰問されて、ここまで追い詰められて、やっと正は自分の人生を主体的にとらえるんです。たぶん、焚きつけられて言ったこの言葉に、自分でもハッとしてるんじゃないかね。
 
 
 
女があきらめちゃったらね、世界は終わっちゃうのよ
純は里やでため息ばかりです。マリアさんに異常な回数電話をかけ続けても、一向につながらない。正とマリアには別れてほしくないんですね。勇気ちゃんのためにも。
 
元気のない純に、「ちょっと社長どうしたのよ~?」とサトは声をかけます。
それでまぁ、里やの面々で話すんですけれど、ここにいる人たちはワケありな事情を皆抱えているので、建設的な意見は出ない(笑)。
 
師匠なんて「そもそも結婚するのが間違いなのよ」とか言うし。「あんたさ、沖縄は離婚率が高いの知ってる?女が強いから。あんたのお姉さんも、ずっと沖縄にいたなら大丈夫よ」
サトも、夫婦が仲直りするドラマがあった気がする、といか言っても結局、やっぱそれ別れたわ、しかも奥さん自殺するの、と不吉なエンディングを思い出す。
 
純は余計に元気がなくなりました(笑)。
「やっぱり無理なのかな。私なんかが、いくら兄とはいえ他の家の家族の夫婦をどうにかこうにかしようなんて思うことが、間違ってるのかな最初から…」
 
するとサトが純を励ますんですね。
「あら、あんたの辞書に『無理』って言葉はなかったんじゃないの?」
そうですけど、いいいアイディアが全然浮かばないんです、と純。
 
弱気な純にサトは更に言います。
それでも、何とかしようと思い続けることが、大切なんじゃないの?たとえ向こうが出なくても電話し続ければ気持ちは伝わるし、もしかしたら、今まさにバカなことをしようとしていて、あんたが電話鳴らしたおかげで、思いとどまるかもしれないじゃない
師匠もこれに続く。
女があきらめちゃったらね、世界は終わっちゃうのよ!
 
里やのおかみと常連であるこの二人が、純に「諦めるな」っていうのは面白いですよね。 だって里やはもともと「別に頑張んなくてもいいよ」っていう場所です。何もかも失った人をただ受け入れてきた。サトは自殺未遂した世捨人にすら、励ましたり慰めるようなことは言いませんでした。
 
おかみさんも師匠も、正とマリアの復縁を願ってこんなことを言ってはいない。ただ目の前にいるバカみたいに真っ直ぐな純が好きだから、純らしく行動してほしい。それだけだと思います。
 
しかも、先週サトが世捨人問題で言った「風が吹けば桶屋が儲かる」っていう世界観が、ここでも出てくる。
みんな、どこかでつながっている。あなたのその些細な行動で、実は世界を変えることもできるのかもしれない。だから、あきらめてはいけない。
もし、心の中に大切なものがあるのなら、思うだけでなく、それを行動であらわしたほうがいい。
 
 
マリアと善行
サトと師匠の説得で、純はもう一度マリアに電話をかけます。でも出ない。
 
マリアは役所で、今まさに離婚届を出そうとしていました。純の電話に心が動くんだけど、ちょっと遅かった。離婚届は受理されてしまいます。
 
呆然と、通り沿いを乳母車を押して歩くマリア。立ち止まり、娘の顔を見つめます。
正に「リコン届出した」とメールしても何の反応もない。電話してくるのは純ばかり。でも今のマリアは正からの連絡が何より欲しい。
 
「本当に一人ぼっちになっちゃったよ、ママ。ごめんね、勇気」
マリアは涙ながらにそう言うと、娘を抱いて車道に飛び出します。(ぁぁこのドラマはいったい何人、自殺しようとするんだ…サトの思い出すドラマ通りじゃないか)
 
大きなトラックが猛スピードで向かってくる。
 
間一髪で二人を助けたのは、なんと善行でした。
 
善行とマリアは不思議な関係です。
マリアが妊娠した時、善行は子供をおろせとお金まで渡す一方で、マリアが一人で子供を産もうとしていることを知ると、誰にもそのことを言わずに黙っていた。しかも妊娠しているのに酒を飲もうとするマリアを、善行は咎めました。
 
この週では、勇気を置いて一人で彷徨っていたマリアは、真昼間の公園で善行が一人たたずむ姿を目撃する。求人誌を手にしているのもわかる。でも、そのあと晴海に呼ばれてマンションに行って、善行が会社帰りを装っていても、何も言わない。
もう離婚するから関係ないっていうのもあるかもしれないけれど、ある種の共犯関係にあるんです。
 
そして、マリアと孫の命を助けた善行。
(ここでもまた、先週世捨人さんへ言った「風が吹けば桶屋が儲かる」理論を思い出させる。あの時純が言った「車にひかれそうになった命を救う」っていうのは、この伏線でもあったわけです。)
 
それだけじゃなく、マリアが正にした「あなたを幸せにしてあげる」ていうプロポーズがとか、トラックの前に飛び出すとか、武田さんの『101回目のプロポーズ』を思い出させるし。あえてですよね、これは。(プロポーズシーン、実際にマリア役の高橋さんはあのドラマを参考にしたそうです。)
 
この二人をどこかリンクさせている。
血のつながらない家族として、意図的に縁を持たせているんですね。
 
 
あとはね、もう書いちゃうけど、先週から19週までは「父親」がずっとテーマとして出てきます。もっと言えば善行という人物を一つの谷として描くために、世捨人さんから少しずつ核心に下りていく。
 
そういう意味でも、ここで善行がマリアと勇気を救った、というエピソードは大事だなと思います。
 
続く!
 
 

 

純と愛 完全版 DVD-BOX2

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遊川さん、武田さん、プロデューサーさんの対談がおもしろかった。

マリアのプロポーズ話もここから。

連続テレビ小説 純と愛 Part1 (NHKドラマ・ガイド)

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