お出かけ手帳

誤字脱字病。書いては直す人生。

そして私はカン・ハヌルのファンになった

 

『ミセン』に感動してとりとめもなく長々と書いてしまったわけですが(長すぎて反省してるが、全然書ききれてないのも事実)、『ミセン』の素晴らしい点のひとつは、俳優陣が盤石であったということ。正直、カン・ソラさんしか知らない状態で見始めたけど(ごめん!)、全員がうまい。役の大きさに関係なく、あれ?みたいなお芝居が全く出てこないのです。みんな上手い上に、ほかの役者の演技も殺さない。本当にあの人たちは会社員であり、その家族なんだと錯覚してしまいます(笑)。

 

で、彼らに興味をもって過去の出演作やら経歴などを調べたりしたんですけれど、その中でもチャン・ベッキ役のカン・ハヌルはもともと舞台出身で、ミュージカル『春のめざめ(Spring Awakening)』に出演していたんですよ!!

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一番右端がカン・ハヌル(たぶん2009年)

 

私はブロードウェイで見て以来、『春のめざめ』が本当に好きで、劇団四季が公演してた時は劇場に通ってたといっても過言ではないほどなのです。(四季さん、再演して!)

Spring Awakening: A New Musical

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 『春のめざめ』は曲がどれも素晴らしく、演者が急にマイク出して歌ったり、楽しい舞台でもあるんですが、内容はかなりハードなんです。タイトル通り思春期の子供たちが「春にめざめ」ていくお話なので。本場ブロードウェイでも「マジかよ!?ここまでするのかよ!!」みたいな雰囲気に劇場が包まれたほどでした(笑)。役者さんたちはただでさえ若くて大変なのに、毎日あれをやるっていうのはかなり重圧というか、消耗が激しかったんじゃないかと思います。

まぁ、とにかく私は『春のめざめ』が大好きで、世界各国、この舞台に出ていた役者さんは基本応援すると決めてるんです勝手に(笑)。あの大変さを乗り越えた役者さんたちをいつまでも称えたい。(もちろん日本版のキャストの皆さんも、今でも応援してるよ!!)

 

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「ベッキ役の子、お芝居超うまいなぁ」とは思ってたけど(元々ちょっと嫌なやつを上手く演じられる役者さんが好き)、出演者の誰もが超うまいのと、お話が超面白すぎるので、そのまま『ミセン』を見終えましたが、彼がその『春のめざめ』に出ていたと後に知り、心底びっくり。(『春のめざめ』はドイツが舞台のお話で、セリフや歌詞にもドイツ語が入ってるから、ベッキはドイツ語話せる設定になったのかな。ミセンの原作読んでないし、勝手な推測ね)

 

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しかも彼の役は、小鹿みたいな、子猫ちゃんみたいな弱々しい子で、同級生のドSの男子に誘惑されて、雰囲気にのまれて超ディープに唇奪われるっていう設定なので、「え?あのベッキがエルンスト役!?ハンシェン(ドS男子)じゃなくて!!??」って更に驚いたという(笑)。

エルンスト役ってヒョロっとした子が多いのに、あのガタイのいい子がなぜ…?(「touch me」 歌ってる映像をみたけど、たぶん高音まできれいに歌えるっていうのが配役理由のひとつなのかな。お芝居もうまいし、いいエルンストだったんだろうな。年齢も他の役者さんよりだいぶ若いよねコレ。でも周りのバランスとか考えなければハンシェンも絶対ハマるはず)

あぁ韓国まで見に行くか迷ったんだよなー。行っておけばなー。

 

そんなわけで「これは大変だ!映像だけでも過去作見ねば!」とせっせとTSUTAYAへ通っているんですが、いやぁこの人お芝居うまいわ。細かい仕草まで行き届いてる。同じ優等生でも作品ごとにもちろん全然違うし、純朴、クール、ちょっとバカ、極悪非道…なんでもできる人なのね。カメレオンっていうのとはまたちょっと別な感じで、肉体はそのまま同じなのに、違う人に見えるというか。そりゃ売れるわ。

 

 『二十歳』みたいなコメディもハマってたし、『エンジェルアイズ』の素朴で心優しい感じもいいなぁ(このドラマはカン・ハヌルもいいけど、彼のお母さん役のキム・ヨジンさんの存在感がとにかく圧倒的で、お母さんエピソードが出る度に泣いたよ…)。

『失踪ノワールM』の役は難しい設定だと思うんだけど、見事であった。

 

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そして『純粋の時代』のすさまじさね。鬼畜。超鬼畜なんだけど、モンスターじゃないっていう、あのさじ加減。ああいう高い地位にありながら、完全鳥かご状態の人物が、絶望と保身と狂気を併せ持ってしまうのはわかるかも…と思わせてしまう説得力。でも共感までは決してさせない。くそ野郎のまま演じ切る。

『エンジェル・アイズ』の後に見たので、「あの心優しいパク・ドンジュが…嘘だろ…」って思いながらも、あの演技は実にあっぱれであったよ。大変だっただろうけど、本当に素晴らしかった。(作品全体でいうと、正直ストーリーは目新しくないし、エロスシーンの割合が高いので、そういうのが苦手な方はあんまりお勧めはしないけど、私はカン・ハヌルの鬼畜ぶりを見れただけでモトは十分とれたと思ってる)

 

結局この人、お芝居のためなら、お尻も出すし、自分慰めもするし、ひとり『春のめざめ』状態じゃないか。

演じる上でのタブーがきっとないのだろうな。その行為が物語上必要であれば。あぁこういう役者さん好きだ。

映像もいい作品に出てるけど、舞台だと『スリル・ミー』とか『ハロルドとモード』(映画はかなり攻めてる内容だけど、舞台ではどこまでやったんだろう…いずれにしろ見たかった)とか、作品選びがいちいち良いよ(私好み)。いつか『ヘドウィック』をやるのであれば、私は韓国へ行きます。(『ヘドウィック』なくても行くけど)

 

しかも、インタビューとかバラエティ番組を見ると、すごく屈託なく笑う方でチャーミングにもほどがある!かわいいよ!かつ男前で謙虚で自然体、歌もうまいし、もう言うことないじゃんか!

 

というわけで、私は完全にカン・ハヌル氏のファンになってしまいました。なってしまったっていうと言い方悪いけど(笑)、久しぶりに特別好きな俳優さんができて嬉しい。

 

次のドラマ『麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~』を見たいから、早くもKnTVに加入しましたよ。そして、シンガポールでの番宣イベントの様子をさっき見たけど、なにあの人、完全にスーパースターじゃないか!いや、既存のファンの方たちにとっては当たり前なんだろうけど(ごめんなさいごめんなさい)、ホントびっくりしちゃったんだもの…今まで俳優さんの人気とかあんまり気にしたことなかったからさ…。

 

映画も日本公開待ちがあるし(『ドンジュ』は公開決まらないのかな。日本でこそ、こういう作品は劇場でやってほしいけどな。そして『セシボン』ではユン・ドンジュのはとこ役、『エンジェルアイズ』でドンジュという名の役をやって、満を持した感のあるユン・ドンジュ役)。次の作品の撮影もしてるようで、これから楽しみだなぁ。

学園モノのドラマはまだ、かい摘んでしか見てないので、これから大事にゆっくり見ていこう。

ネットで『花より青春』も今ちょっとずつ見てて、『春のめざめ』モリッツ役のチョ・ジョンソクさんと旅する番組とか、もう私にとって本当に有り難すぎる…。

 

 『ミセン』俳優は『春のめざめ』俳優と同様、これからも応援していく所存ですが、とりわけ好きな俳優さんができたよ、というお話でした。

(いや、もちろんミセン俳優みんな大好きなんだよ!でも、彼は私の好きな作品ダブルできちゃってるから!っていう必要ない言い訳w)

 

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