お出かけ手帳

誤字脱字病。書いては直す人生。

新年ご挨拶&2018年面白かったドラマ

あけましておめでとうございます。

今年も本ブログをよろしくお願い致します。

 

昨年末に久しぶりに記事を更新いたしましたが、超個人的かつ結構ヘビーな内容となってしまい(ほんとに申し訳ない)、「早々更新できないなか、コレが当面トップなのはいかがなものかね^^;」と心配になってきたので、新年のご挨拶を兼ねて2018年に面白かったテレビドラマを韓日米の順でざくっと記録しておきたいと思います。

 

まずは韓国ドラマ。…ですが昨年は韓国ドラマが本当に見れなくてね…(特に下半期)。放送される作品はなるべくチェックしていましたが、心の余裕がなかったこともあり、真剣に見れるものがあまりなかったのですよね…。あぁこんなに好きなのにごめんなさいよ。今年は頑張るよ!

 

と、言い訳しつつも2018年の韓国ドラマ・マイベストはIU主演『私のおじさん』でした。ご覧になった方も多いかと思います。『ミセン』の制作チームが手掛けた作品ですね。本当によかった。何度も泣いちゃった(一部嗚咽)。

 

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なにより、IU演じる主人公・ジアンの置かれた境遇が度肝を抜かれるほどとにかく過酷で、びっくりしましたね。貧困描写だけでも凄まじいものがあり…。夜ご飯は皿洗いのバイトで盗んだ残飯(少量)と昼間働く会社から盗んだ甘いインスタントコーヒーのみ。しかも、借金取りが来るかもだから電気もつけられず、ひとり真っ暗闇の中で食べるという…(第1話より)。貧乏だけでなく過去に色々あり「心荒んで人間不信になるのも当然だよな」と思えるほどの孤独で苦しい人生…。そんな彼女が人を信じられるようになるのか、自分自身を大切に生きることができるようになるのか、っていうところが物語の背骨です。

一方、もう一人の主人公であり、タイトルの「私のおじさん」に当たるのが、イ・ソンギュン演じるジアンの上司・ドンフンで、彼はすごくいい人なんですよね。そして、いい人ではあるんだけれども、誠実さを保つために正直ではなくなってしまい、それが本人だけでなく奥さんをどんどん不幸にしてしているっていう人なんですよね…。そういう意味では、『月の恋人』のウク様を少しだけ私は思い出しました笑。後述する『半分、青い』の律とかも同系ですね。

で、ドンフンがジアンにとっての「私のおじさん」になっていく過程で大きな役割を果たすのがスマホでの盗聴。今らしいし、説得力もある。でも犯罪。

とある理由があって自分の利のためにジアンはドンフンのスマホに盗聴機能を仕掛けるんですけれど、ドンフンは本当にどこまでいってもいい人なんですよ。会っている時はいい人でも、陰では酷いことを言っているに決まってる。だから人は信じられない。…はずなのに、ドンフンは誰と何の話をしていてもジアンをがっかりさせない。心を閉ざしていたジアンは揺れていきます。そして、だんだんとジアンは知るんですね、何もかも持っているはずの「おじさん」もまた実はとても孤独だということを。と同時に、ドンフンの孤独と苦しさを本当に知っているのは表も裏も見ている(聞いている)ジアンだけ。それによって今度はドンフンが救われていく。彼はただ弱き女性を助ける存在ではないんです。

あと、借金取りの若者がジアンにめちゃくちゃな暴力を働くので、最初はかなりビビりましたけれども、彼が本当に罰したいのは彼自身なのだということもお話が進むにつれ分かってきます。自分を許せない人は、時に怒りの対象が反転してしまうのだなぁ。また、ドンフンにはお兄ちゃんと弟もいるんですけど、この兄弟の感じもそれぞれ沁みますね。それぞれのキャラに事情があって、それは個人が個人であることからくる事情であり、男性が男性であることからくる事情であり、女性が女性であることからの事情であり…。どの人物も味わい深く、丁寧な造形でした。

出てくるのはえぐられるエピソードばかりなので、いつも心温まるわけではありませんでしたが苦笑、優しさが随所に散りばめられた作品です。皆がきっと密かに抱いている、誰かに気づいてほしかったこと、慰めて欲しかったことが、繊細に描かれているような。なにより、「人は信じるに値する」ということを力強く教えてくれる物語だったと思います。

 

もう一つ良かったのが、前にも少し書きましたが『Mother』児童虐待について問題提議するだけでなく、解決の一例を(理想であったとしても)しっかり提示しながら、「意志さえあれば、なりたい自分になれる」というメッセージを見る者に真っすぐ届けていて、とても感銘を受けました。この物語が他人事になる女性はいないのではないでしょうか。また、父性について触れられているところもいいですね。オリジナル版の良さを引継ぎながら、時を経てリメイクしたことにより、内容の精度がぐっと上がった気がします。オリジナルからの変更点がこの作品の肝ですね。(もちろんオリジナルの素晴らしさがあってこそのリメイクの素晴らしさ!両方いい!)

 

あと、ながら見していた(スミマセン)『一緒に暮らしますか』が、後半で意外な展開になっていったのが面白かったことも、書いておきたいです。これも今っぽかったし、韓国ドラマっぽい。韓国ドラマにおいて「記憶」は大変重要なモチーフですが、なるほど中高年の恋愛ではこうなるのか。攻めています。

 

ドラマではありませんが韓国のバラエティー番組『お見合い喫茶店も面白かった。一般の方が喫茶店でお見合いする様子を、店員に扮した芸能人がすぐそばでハラハラと見守るという番組です笑。参加者は「まずは恋愛をしたい」という方から「ガチで結婚相手が今すぐ欲しい」という方までと色々で、人生観や悩みも様々。どのお見合いも興味深く見ました。出演する芸能人たちが、「見守る」以上はしないのも良かったですね。仲人ではなく、あくまで店員(みんな優しいんだ)。一般男女のお見合いを、スリリングでかつ、ちょっと人生を考えさせるエンタメに毎回うまく仕上げていました。なによりこれは制作陣によるカップリングの妙があってこそ成立しているのだと思います。一般の参加者に敬意を払い、どんな展開でも彼らを笑いものにしたり、恥をかかせたりしていないのもよかったです。

 

日本のドラマでは『半分、青い』をかなり真剣に見ていました。私はこの主人公に強く共感しながら見ていたのですが、世間では物凄く反感を買っていまして笑、「あぁ、スズメのような言動、生き方はこんなにも嫌われてしまうのか」ひいては「私の言動もこんなに嫌われているのか」と結構落ち込んだりもしていました笑。まぁあれはしょうがないかな。肯定派の視聴者もちゃんといましたので、本当に「半分」な作品でしたね苦笑。炎上が進みSNSではほとんど罵詈雑言状態になっていき(全てではないが批判と中傷が一緒になってしまっていた意見が多くあった)、最終的にはちょっと怖かったですが、「この作品が嫌だ、ヒロインが許せん」という意見には、そう言うだけの理由があり、聞かないふりはできないんだよな、とも感じました。誰かの好きなものは、誰かの嫌いなものである。誰かの好きなもの、嫌いなものを、別の人が「好きだ」「嫌いだ」というだけで、心は傷つけられてしまう。ということを改めて考えさせられましたね。このあたりは、本当にむずかしいです。でもドラマは面白く見ました。

日本作品だと、あとはおっさんずラブですかね。昨年一番ときめいたドラマでした。

 

アメリカのドラマでは『MR.ROBOT』という作品が面白かった。映画『 ボヘミアン・ラプソディ』にいたく感動しまして、主演のラミ・マレックすごい!他の作品も見たい!ということで見始めたのですが(ミーハー)、これがめちゃくちゃ良かったです。アマゾンのネット配信でダウンロードもできるので通勤時なども利用して一気に見ました。「天才ハッカーが毒された資本主義社会を変えるためにクレジットカードの負債をチャラにしようとする」と同時に、心の問題も盛大に取り上げるので、某プラピ映画を踏襲してるのは間違いなさそうですが、これ『エヴァンゲリオン』が好きな人とか結構好きなんじゃないかなぁと思います(ヲタではないが世代)。まだ完結してないので、次シーズンが楽しみです。

 

同じアマゾン配信ではマーベラス・ミセス・メイゼル』も面白かった!50年代のアメリカを舞台に、普通の(?)子持ちの主婦であるミッジ(ミセス・メイゼル)が夫の浮気をきっかけにスタンドアップのコメディアンになっていくお話で、とにかく痛快。そりゃ上手くいかなかいこともあるし色々あるけど痛快。彼女にはものすごい才能があって、趣味でスタンドアップやってた夫(ホントは本気なんだけど)を遥かに凌駕するレベルなんですね。最初から出来上がってる。で、その才能に魅せられて、マネージャーになるスージーっていう女性がまた良くて、それなりの年だけれども独り身で男みたいな格好をしてて粗野で口が悪くて、大変魅力的なキャラクターです。当時の女性が「女性である」というだけでいかに大変だったか、というところをさり気なく描きつつ(また、今も大して変わらないかもな、という感慨も抱かせつつ)、現代の視聴者を大いに楽しませ、勇気づける内容になっています。

 

さて。

あれこれ挙げてみましたが。時間がないだ、仕事が辛いだ、親が病気だ、なんだかんだと折々書いていた昨年ですが、こうしてまとめるとそこそこテレビを見る時間はあったじゃないか笑?ご心配頂いた方に申し訳ないほどです汗。自分に甘いんだよな私は。ふふふ。

 

それにしても、韓国作品が少なくて、ちょっとかたじけないですねぇ。

ただ、2018年の韓国ドラマ界はちょっとだけ元気がなかったカナ-と思ったりもするんですよね(自分が元気なかっただけの可能性も大ですが汗)。2016、2017年あたりの豊作具合と比べると、少しだけそう思う。韓国のドラマの放送ペースの早さを考えると、仕方ない気もしますが…。何事にも波があるならば、2019年はまた面白い作品がどんどん出てくるんじゃないかなと大いに期待しています。カンハヌル氏はじめ、兵役から戻る俳優さんも多いですしね!!(『ミセン』シーズン2、そろそろ動き出してくれないかしら…)

 

今回は日本やアメリカのドラマも取り上げてみましたが(何しろ韓国作品をあまり見れなかったので…)、今年こそ韓国ドラマ記事を中心にあれこれ書きたいな。『麗~』感想を終えたあとは、1エントリー1作品でなんとかやっていきたいところ(感想を書きたい作品がたまっております)。マイペースな更新になりますが、またお付き合い頂けたら幸いです。どうぞよろしくお願いいたします!