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『シスターズ』6話まで この洗脳から抜け出せるか

 

キム・ゴウン主演「シスターズ」9月3日Netflix配信前に、あらすじ・登場人物など動画と一緒に徹底紹介|新作韓ドラ - ナビコン・ニュース

 

こんにちは!

 

現在Netflixで配信中の『シスターズ』。とても面白くて、今年一番必死に観ています!

若草物語』をモチーフに使いつつも、様々な謎と展開の早さで、一度ハマると抜け出せない大変危険な物語です笑。

 

全12話の予定で、6話まで進んだところですが、直近のこの5、6話でお話のテーマ的なところがかなり見えてきた(気がする)ので、整理してみようと思います。

物語の解釈は様々であり、まだ最終的な答えも出ていないので、あくまで個人の解釈というか予想です。こういう受け取り方をしている人もいるんだな、くらいの優しい気持ちで読んで頂けたらと思います笑。

完全ネタバレで、ドラマを見ている人向けの記事となっています。

 

 

洗脳・マインドコンロール

たくさんの謎でめまぐるしく物語が進むなか、蘭の地下室でイネがサンアの絵を描いているシーンで(4話)で、「あ、これは洗脳を描いているのかな?」と認識し始めました(蘭の香りやイネが過集中しているという要素から)。でもその時はぼんやりとした予想だったんですが、特に6話の最後の展開で、この「洗脳がテーマのひとつ」という感触はかなり強まりました。

 

というのも、今年の7月の事件を受けて、個人的に洗脳やマインドコントロールについて、ちょっと調べていたんです(私何しているんだろう…)。なぜ、カルトにはまってしまうのか。なぜ普通には考えられないようなことも、信じてしまえるのか。

 

その時に、特に印象に残ったのは、

「洗脳には欲望(煩悩)と恐怖が使われる」

「洗脳時は変性意識(現実以上の臨場感)が高まる」

「洗脳には薬物などのアイテムを使われることが多く、洗脳が弱まっていてもそのアイテムが現れると自動的にまた洗脳状態に戻る」

「洗脳に抗ったり、洗脳から回復するのは、どんな人でも難しい」

ということでした。

 


www.youtube.com

すんごい怪しい先生だけど(スミマセン)、洗脳の専門家だそうです。参考になったので、怪しいけど貼り付けておきます。

 

これをもとに考えると、サンアは青い蘭と共に、相手の欲望と恐怖心をあおり、人の洗脳する力を持っている(はず)。

イネはあの絵のシーン以前から少しずつサンアに洗脳されていたように見え、姉たちも「別人みたい」と言っています(4話)。

 

6話での、蘭を嗅いだインジュの反応を見る限り、蘭の香りには人の恐怖心を一時的に失わせる力があるようです。インジュは大おばさんに対していつも委縮していたのに、大胆不敵な提案をしていましたね。恐れがないので、認知や思考を最大限発揮している瞬間に見えました。

サンアは「蘭の香りをかげば本当に欲しいものがわかる」と言いましたが、それは抑圧が消え、恐怖心がなくなるからでしょう。

 

だけど、その万能感は無理やり起こしている現象なので、そのあとに抑制していた恐怖感が一気に訪れます。心の奥底にある「一番怖いこと」がリアルに感じられるのです。

 

欲しいものや怖いことは人それぞれですが、それは与えられたものではなく、人それぞれの心の中にあるもの。「恐怖はサンアが植え付けたものかな?」と思った時もあったけど、彼女は相手の心の中にあるものを引き出すことに長けている、といっていいと今は思います。

 

欲望と恐怖がセットされた際に、インジュに発動された洗脳は、「あなたは貧乏に生まれた。そして貧乏のまま死ね。そうでなければ、他の人が死ぬ」。

このままだと、インジュは大金を得ることはできません。

 

なんであんな怪しい蘭かぐの!?って思うけど、たぶんあの時点で蘭を自らかぐような洗脳モードに入っているのだよね…たぶん…泣。

 

喪失の恐怖

三姉妹の家族にとって、これまでの最大の恐怖は、お金がなかったせいで三女インソンが死んでしまったことです。

 

長女インジュは「貧乏だと死ぬ」とハッキリ心に刻まれており、それを避けるために結婚までしましたが、うまくいきませんでした(失敗したのに、1話では「次は大丈夫っしょ」って感じで全然懲りてない)。

 

次女は幼な過ぎて、死んだ妹がいることを意識下の記憶では覚えていませんでしたが、無意識では心に深く刻まれ、それが元で家族の悲しいニュースを読むことができません。しかもそれをごまかすために、アルコール依存症となってしまいました。イネを愛しすぎるのも、喪失の反動です。

 

四女のイネは幼い頃に母から「姉の一人が貧乏で病院にも行けず死んだ」と聞かされ、自分に起こりうる危機として、恐怖が心に刻まれます。実際、彼女はインソンと同じ病気になっており、その可能性は十分にありました。

 

姉妹の母親は、貧乏のせいで(社会的な状況もあるので全てではないが自分と夫のせいで)子供を亡くしたことがトラウマとなり、以降は娘と向き合うことができません。もうあんな思いは二度としたくない。酷いお母さんだな、と出てきた時から思いましたが、ああなってしまうこと自体は理解できます。

 

父親も母親同様に、子供たちと向き合うことができないのでしょう。また彼はアルコール依存症であり、意志も弱い人物であった、と語られます。娘の死の以前にも以降にも、向き合いたくない喪失があったのかもしれません。

 

喪失は人間にとって大きな恐怖です。

 

何事にも動じないはずの大おばも、自分が作り上げた会社を失うかもしれないって時には狼狽し、なにより「もし自分が援助すればインソンは死なずに済んだ」ということに罪悪感を持っています。

 

6話でインジュは、「貧乏のまま死ななければ誰かが死ぬ」というコンセプトをサンアに埋め込まれてしまいますが、この「自分のせいで人が死ぬ」ということは母や大おばの態度を見るに、時に自分の死よりも苦痛であり、恐怖です。これが多くの人の感じ方だと思います。

 

人形を盗んだイネにジェサンは「地球上で誰より愛している人を裏切れるか」と聞いていますが(3話/4話)、これは父親を犠牲にした彼自身の話でした。ジェサンは多くの人が乗り越えられない「自分のせいで人が死ぬ」を最悪な形で克服してしまったようです。

 

元銀行頭取のキム・ダルスは青い蘭をかいだ直後に自殺しますが、これは薄れかけたベトナム戦争時の洗脳が香りによって復活し「自分のせいで人が死」なないように、そう選択せざるを得なかったのかもしれません。

 

戦争と青い蘭

将軍であったサンアの父も蘭と欲望と恐怖を使ってベトナム戦争の英雄となったのでは、と思います。

戦場での欲望と恐怖は、生と死そのものです。すでに洗脳をしやすい下地がある。そこに、青い蘭で恐怖心を一時的に抑えることができれば、恐れを知らない最強の兵士が生まれるでしょう。

 

ベトナムで将軍が兵士に搔き立てた欲望は、単に生き延びることではなく「どん底からもっとも高く明るいところまで」。成功して富を得ることです。当時の将軍の演説(5話)は、めちゃくちゃ自己啓発っぽかったですね。自分自身と戦え、とか。英雄となった将軍のもと、元兵士たちは恐らく生還後に高みを目指しています。

 

しかし、元兵士たちが社会的成功目指し続けることで、将軍の立場を危ぶむことなる可能性はあります。また、お金持ちというのは貧乏人がいて初めて成り立つ存在です。安い給料で動いてくれる人がいるから、社会が機能し、搾取も可能になるのです。

お金持ちは、みんながお金持ちになってしまっては困るのではないでしょうか。

 

金持ち脳と貧乏脳

先ほど紹介した洗脳の専門家は『苫米地英人の金持ち脳~捨てることから幸せは始まる~』という本を出しています(この本のタイトルもすんごい怪しいんだよね…こんなこと言ってスミマセンだけど笑)。洗脳を調べるなかで、キンドルにたまたまダウンロードしていた著作なのですが、これをざっと確認したところ、驚きました。非常に『シスターズ』の世界観に近い内容です(私が思うに、ですが)。

 

色々興味深いことが書いてあるのですが、特に印象的なのは「お金持ちというのは、自分が必要なものを買うために必要なお金にいつも困らない人」ということ。

 

稼ぎや資産が少なくても支出が少なくてお金に困っていなければ貧乏ではないし、稼ぎや資産がたくさんあっても支出が多くてお金に困っていたらお金持ちではない。

そこから考えると、欲望が多ければ多いほど、貧乏になる。満足感がなく、自己評価が低いと、欲望が止まらず、どんなにお金があっても貧乏から抜け出せない(貧乏脳)。一方で、本当に好きな仕事をすることができれば、満足感や自己評価を得られ、仕事の外に満足を求めないようになるため、貧乏にはならない。

 

つまり、お金持ちか、貧乏か、は主観的な判断で、マインドの違いでしかない。

好きなことを仕事にできれば、満足感を得られ、生産性も上がり、お金持ちになれる。このマインド(金持ち脳)を持つことがお金持ちになる方法。

 

なるほど、と思いました。

 

よく考えれば、インジュは最初会社員で、同僚と給料自体はそんなに変わらないはずなのに、インジュ(とファヨンオンニ)だけが貧乏人扱いされてハブられています。インジュは借金返済と生活費で、お金にいつも困っている。一方で同僚や近しい上司は皆裕福なバックグラウンドがあるため、好きにお金を使えます。こういう人たちは貧乏人と比べて我慢が少ないので、好きに生きているように見える(実際はそうとは限らないが)。稼ぎ自体は関係ないのです。

 

そういうわけで、3姉妹の長女インジュは明らかに貧乏なマインドを持った人物です。満足感がなく、自己評価が低い。

お金がないことに恐怖感があり、いつもお金のことを考えながら、周りに遠慮しながら、我慢ばかりしています。お金がないと満足できないと思っている。やりたいことも「玉の輿」くらいしか当初はなく、自分には何もできないと思っています。貧しさで、今までは勉強どころではなかったでしょう。仕事も「安定している」という理由だけでしていそう。友人も貧しい(と聞いていた)ファヨンオンニしか出てきません。でも実は貧乏が嫌なだけで、どうお金持ちになるか、お金持ちになって何にどうお金を使うかがまるでわからず、大金を手にしても、消費できないほどのアイスや化粧品を買ってしまいます。あまりに満足感のない生き方をしているため、自分は何ができて何をしたいのかが考えられなくなってしまっているのです。

 

一方、次女インギョンはお金のない境遇ではありますが、実はお金持ちのマインドを持っている人物です。満足感は姉以上で、自己評価はそれなりに高い。

彼女は資産家の大おばの元で育ち、教育を受け、実は株取引でお金を作ることができる人です。記者という誰もがなれない職業にも就いて、意義のわかりやすい仕事をしている。少なくとも「自分には何もできない」とは思っていない。貧乏マインドの遠慮がないので、思っていることを言いたい時に言っています。友人もお金持ちです。姉に比べて我慢が少なく、ある程度の自己実現はできているので余計な欲望も少ないように思います。

当初、「なぜこんなにもお金に困っているのにインギョンは株とかFXとかをしないのだろう」と思っていたのですが、それは彼女が「お金持ちの奢り」が嫌いだから。また、正義感が強い人物なので、常に勝者と敗者が生まれる金融取引はしたくないのでしょう。その気になればもっとお金を稼ぐことができるけれど、一応生活はまわっているし、贅沢も求めていないので、その必要性を感じていない。

ただ、問題としてあるのは、彼女は本当にやりたかったこと(経済学研究)をまだしていないこと。彼女の稼げる術である、記者の仕事や株売買は、彼女の一番やりたいことではない(記者の仕事は結構好きそうですが)。まだ改善の余地がありそうです。

 

末っ子のイネはさらに上の次元にいます。もちろん、お金は持っていないのですが、彼女はアーティストであり、お金でははかることができない価値を生み出すことができる存在です。まだ若く発展途上ではあるけれど、イネはやりたいことをやっていて、インジュほどの不満足感はなく、インギョンとも違い自分が好きなことで稼げるポテンシャルを三姉妹で一番持っています。自己評価も(少なくとも絵に関しては)かなり高い。このまま絵を続けられれば、お金持ちのマインドを持つでしょう(だから目標が変わらない限り絵を辞めてはいけない)。大金持ちのヒョリンと友人になることもできる。

また(八百長はあれど)ヒョリンも絵を描くこと人であり、問題を抱えている両親からネグレクトを受けているなど、複数の共通点があります。二人はお金という価値観以外で共鳴しています。

 

インギョンとイネは、それぞれの立場で「お金が全てではない」「お金では買えないものがある」ことを知っています。ですが、インジュは違います。「なんだかんだ言っても、お金がなければどうしようもない」という考えに囚われ、気持ちが満足することがありません。心が満たされないから、インジュだけがアイスを買い、目先の欲望を満たして自分を慰めるのです。

 

なぜサンアは緑色のドレスを着るのか

大金持ちの娘であるサンアは、番組のタイトル写真で緑色のドレスを着ており、作中でも、緑のドレスがないとヒスを起こすシーンがありました(あのドレスを着てシンガポールでは何をしていたのか…)。緑が彼女の象徴的な色であるようです。

 

物語での「緑」といえば、すぐに思いつくのが「嫉妬」です。イギリスでは嫉妬深いことをgreen eyedとかgreen eyed monster(モンスターだよ!)と言うそうで、たしかドラマ『夫婦の世界』でも、夫の不倫を知った妻が緑のワンピースを着ていました。

ちなみに青は「死」を象徴することがあるようです。赤は「警告」とか。(色は様々な意味があるので、ひとつの意味に限定するのもよくないですが)

 

だから、サンアも嫉妬しているのかもな、とはすぐに予想していたんですが、誰に嫉妬しているのか、なかなか最初はわかりませんでした。何しろお金は沢山あり、買えないものはない状態だからです。

 

サンアが一番欲しいものは何だろう、と考えていた時に出てきたエピソードが「女優になりたかったのになれなかった」という話です(5話)。まぁあの話がどこまで本当かは分からないのですが、それでも「女優になりたかった。NYの演技学校にいた」という話は本当な気がしています。経歴を調べればすぐわかりますし、うまい嘘つきは嘘と本当を上手く混ぜて、もっともらしさを演出するからです。

 

とすると、サンアの嫉妬の対象は「自分の好きなこと、やりたいことをやっている人」ではないでしょうか。自分らしく生きる人が憎いのです。やりたいことをやっている人は、お金で買えないものを持っていて、気持ちが満足する。サンアは親に演技することを反対されただけでなく、演技の評価も得られなかった。そこには、満足も自己評価もありませんでした。

 

サンアは散財ばかりして、欲しいものを得られない気持ちをごまかしていますが、その開いた穴を買い物で埋めることはできないでしょう。「女優になる代わりに大統領になる男の妻を演じる」と言っていましたが、それで「やりたいこと」欲が満足するわけはない。自分の選択のようで、そうではないからです。彼女はお金をたくさん持っていているのに、一番欲しいものが手に入らないので、いつまでも心が貧しい状態です。

 

サンアは夫の財団でアーティストやスポーツ選手を支援しており、関連施設の館長もしていますが、彼女は心底彼らを応援しているとは思えません。イネの絵を娘ヒョリンの絵としてコンクールに出す、そして賞を取らせる、ということはイネのプライドもヒョリンのプライドも踏みにじっています(経緯がわからないけど、ヒョリンやイネの考えだけで八百長するとは思えない)。

特に、美術高校に行っているヒョリンに格上のイネの才能を見せつけ利用させる、というのは、ヒョリンの才能の否定です。彼女は娘が好きなことをやって満足するのも嫌なのです。「そんなこと母にされてヒョリンいいの!?」って思いますし、色々思っているところもあるのかもしれませんが、ヒョリンは親の愛情を一番欲している可能性が高いので(自傷するほど孤独を感じている)、それが何であれ母親が自分と関わるのは嬉しいところもあるのかもしれません。

ヒョリンはかつてのサンアで、やりたいことなんかどうせできないんだから、っていう気持ちもサンアにはあるかもだけど…。でも、金持ち2世以降が1世に必ずしも沿うとは限らないことも描かれていますよね。サンアもそういう時があったし、サンアの兄サンウは父親を告発しようとして、ハブられているし。

 

サンアの嫉妬の対象で気になるもう一人は、ファヨンです。ファヨンは4年前に母を亡くし「家族の喪失」という恐怖が大幅に減り、自分を取り戻していきます。まだ全貌はわかりませんが、色々と計画を立てて実行してきた。彼女は経理としてかなり優秀で、「未来の経理」(詳細知りたい)の立ち上げにもまい進してきた。自分のやりたいことをやっていた。満足感も自己評価も上がっていった。

 

サンアはファヨンの生き方が変わったことにどのくらい気づいていたでしょうか。もしファヨンが自分らしく生きようとしていたことに気づいたら、どれほど嫉妬するでしょう。飼い犬にかまれたように一方的に傷つき、嫉妬に狂ったかもしれません。

 

ファヨンが本当に死んだのかもわからないけれど(ファヨンオンニにはどこかで生きていてほしいけど、公式の検視をすり抜けることは可能なのだろうか。歯型とか…)、もし殺人であるならば、隠し金どうこうの理由以上にサンアの嫉妬心も関係とかないかな…ジェサンは片付け役でしかないとか…。あぁここはまだ全然わからないです汗。でも、そんなことも想像してしまいます。

もしあの死体がファヨンでなければ誰なのだろう(サンアと入れ替え説を見たけど、さすがにそれも違う気がするんだよなぁ…)。

本当に自殺ならば、青い蘭の洗脳の再発動かもだけど、ファヨンオンニはそれを阻止するために全力を尽くしてきたはず。

 

インジュは覚醒できるか

洗脳やお金に対しての在り方など、あれこれテーマを考えてみましたが、そういうなかで物語の一番の核心になりえそうなのは、「インジュは主体性を取り戻し、お金に囚われずに自分らしく生きることができるのか」ということです。生きる満足と高い自己評価を得ることができるのか。

 

インジュはドイルから「ゲームチェンジャー」と言われていて(3話)、その真意はまだわかりませんが、もしかしたら「ウォン家のお金に関わっていながら、まだ青い蘭で洗脳されていない数少ない人物」だからかな?って思ったりしています。

ちなみにドイルも何らかの理由で洗脳を回避できていそう(お母さんがらみの理由かな)。室長は絶対洗脳されてそう…。

 

6話の最後で、インジュは洗脳されてしまったので、ここからどうなるかいよいよわかりません。

 

インジュは特別な人ではありません。気が良くて、真面目で、騙されやすい、私たち多くの市井のひとりです(ファヨンとサンアがインジュにジャケットを肩にかけた演出が様々な解釈を読んでいますが、単純に二人のなかにもインジュはいる、いつかのうぶな自分を守りたい、というふうにも取れる。個人的にファヨンは生きていて二人には結託か敵対していて欲しいけど。大おばさんもインジュの愛想笑いに昔の弱い自分をみていたのでしょう)。自分は何もできないと思っていて、欲しいものはあふれててお金が欲しいけど、仕事はつらいし、なかなか稼げないし、お金も貯まらなくて、目先の欲望を満たすことでなんとかごまかしながら生きている。貧乏のマインドで生きている。

そういう人が多ければ多いほど、利権を握る人達は喜びます。自分達の収入源や奴隷になってくれるから。

 

どん底にいる人はみな、最も明るく高いところを目指すべきでしょうか。みなが「たくさん稼げる」状態を目指すべきでしょうか。そう思わされているだけではないでしょうか。生きる満足感は、やりたいことをやることでしか得られないのに。もちろんお金が命に直結することもあるので(それが3姉妹の問題でした)単純には言えないですが、それでもお金だけを求めても心は満たされないでしょう。でも、あの小学校では今でも「どん底からもっとも高いところへ」と子供たちを洗脳しています(5話)。

 

私たちは「お金があることはいいこと」で「お金がないことが悪くて恥ずかしい」と思わされ過ぎています。資本主義社会に取り込まれ、欲望と恐怖であおられながら洗脳されている。どうでもいいものも欲しいと思わされている。何もできないと思わされている。富と権力を持っている人たちは、自分達だけで独占したいはず。貧乏のまま死ね(でないと人が死ぬ)という洗脳さえも、実は私たちのすぐ近くにあるのかもしれない。

 

洗脳は洗脳する側の利益のために行われ、この洗脳を打破するのはとても難しいです。

 

この恐ろしい経済の洗脳を、そして彼女にかかってしまった「自分がお金持ちになったら人が死ぬ」という洗脳を、私たち代表のであるインジュが抜け出すことができれば、物語の希望になります。

インジュは自分の恐怖心と向き合い、洗脳に打ち勝つことができるのか。インジュの本当にほしいものである、ウォン家を潰し、ジェサンが大統領になるのを阻止することはできるのか。

絶対にやり遂げてほしい!

 

サンア、ファヨン、ドイルも、この洗脳世界(ウォン家)が解体されることを望んでいる気がします。サンアはわかんないけど、こんな世界じゃなきゃ、彼女は好きに生きられたんだから。

 

一方、イネとヒョリンはひと足早くサンアの洗脳から脱するような動きが見られます。二人は、自分の恐怖を絵に書くことによって、恐怖を客観視し始めました。賢いインギョンですら、自分の恐怖に無自覚だったわけで、これは大変にすごいことをやっていると思います。冒頭の方で紹介した動画では、洗脳から守るために必要なのは、「煩悩はほどほどに」と「心にある恐怖は幻想で、リアルではないと認知すること」と言っていたので、いい線いっていそう。

彼女たちが己の意志で動き出したら、ウォン家を出る可能性もあるのでは?

 

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物語の展開的にはまだまだ全然わからないけれど、6話鑑賞後に考えだしたら怖くなって夜寝られなくなってしまいました。なんか怖いんだよ。でも怖さを漂わせてるのは、物語の趣旨に合っているから何も言えん。あと、自分が貧乏マインドすぎるので書いてて泣いちゃった(しかも経理もやってたことがあるから、余計に感じるところがある)。

 

色んな解釈があると思いますが、Twitterには書ききれないし、まだ見てない人にはネタバレしたくないし、でも自分ひとりでこのことを考えてるのも怖すぎるので、ブログに書きなぐってしまいました笑。洗脳や経済についての話は付け焼刃で、こじつけだったらスミマセン汗。交感神経が優位になって寝れなくなるので、もう配信開始直後の夜中にみるのはやめようと思います(できるの?)。

 

色々気になることだらけだけど、サンアはソウル市長の利権で何をしたいのか(不動産がらみ?全然わからないけども)、大おばさんは3姉妹に何を遺したか(インコが何か覚えてそう)、あたりが今めちゃ気になる。ファヨンオンニの全貌も。あとは3姉妹のおやじだよね。

 

一緒に『シスターズ』後半を楽しみましょう!

 

サンウ「ファヨンさんが言ってた。君(インジュ)は姫(蘭の泥棒姫)に似てるって。今は貧相でも、花が咲くと誰よりまぶしく輝くとね」(3話より)