お出かけ手帳

誤字脱字病。書いては直す人生。

2025年1月 印象に残った作品

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こんにちは!

今年は毎月ブログを更新したく、ひとまず1月は達成です(もう2月だけど…)。

 

 

この記事はネタバレしています!

 

U-NEXT『白雪姫には死を~Black Out』

同級生二人を殺した罪をなすり付けられ10年刑務所にぶち込まれた男の冤罪真相解明ミステリー。主人公がとにかく気の毒すぎて「面白い」と言うのが憚れます。

 

話が進むにつれ、主人公の友人とその父親たちが罪をなすり付けていたことが明らかになるわけですが、とにかくこの人たちがロクなもんじゃないんですよね。こんな自分勝手な人たちがいるの…?本当に主人公と父親の友達だったの…?というよな。

ただ、この人たちの犯行の原動力となった劣等感は非常にリアルで、子の窮地を救っているようで、実はむしろ父親の保身でしたなかったことが痛々しくもよく描かれていたと思います。(友達もひどいけど。女優も相当ひどいし。っていうかほとんどの登場人物がひどい)

 

関係者が真相を明かさずに次々に死んでいくので、見てるこっちも「せめて何があったのか教えてくれよ…!」とイライラを募らせていたら、最終的に主人公も「なぜ真相を語らずに死んでしまうんだ…!!」と言っていて、強く共感してしまいました(苦笑)。

 

警察含む関係者が冤罪を作ろうと思えば成り立ってしまう、というのがこのお話の怖いところで、ただでさえ人間は間違える存在なのに、これは絶対許すまじき行為ですね。

でも、実際に冤罪事件でひどい目にあっている方もいるわけで、思っている以上に他人事ではないテーマなのだと思います。

 

あと、冤罪の恐ろしさ以外の部分で大事な教訓は、高校生は絶対にお酒飲んじゃぜったいダメってこと。記憶なくすほどお酒飲むのは全人類禁止!!胸に刻みましょう。

 

U-NEXT『陪審員2番』

こちらも冤罪がらみで印象に残った映画作品。

陪審員に選ばれた若い男。裁判が進むにつれ、被告人が無罪であることに気づく。なぜなら真犯人は自分だったから…。

 

っていうお話なんですが、この男がね、まさに今父親になろうとしているところなんですよ。で、自分が自首したら妻や生まれてくる子供はどうなっちゃうんだ…?と考えるんです。主人公は根っからの悪人ではなく、基本的には善良な市民であり、被害者のことも殺意があったわけでなく事故的に車で轢いてしまっていた(鹿を轢いたと思っていた)。

 

この映画を見ながら個人的に怖かったのは、白雪姫の時には「子のためという大義名分で罪をなすりつけるオヤジたちありえない(怒)絶対許さん!!!」ってムカついて仕方なかったのに、この映画だと家族を守ろうとする主人公に対して同情や理解ができてしまうというか、罪をなすりつけることが「葛藤すべき問題」になってしまったことです。私はこの映画を見ながら、そういう自分に対する甘さというか、自分かわいさなところを思い知らされましたね…。

 

しかも、真相を知らない他のほとんどの陪審員たちは、普段の素行が悪かったことから、容疑者が犯人だと決めつけていて、議論の末でもやっぱりこの容疑者を有罪にしてしまう。多数決の危うさがリアルに描かれていました。ほんと怖いんだけど、陪審員たちはそれぞれの正義をもって本当に容疑者がやったと思って有罪にしているんですよね(誰もがこうなる可能性あるよね)。主人公は保身のために口をつぐみ、真実に気づいた検事さえも、やはり保身のために事態をひっくり返すことをしない。こうして冤罪は完成します。

 

その後、この検事が自分の地位を犠牲にしても真実を明らかにする決心をしたらしい、というところで物語は終わりますが、問われているのは公平でまっとうな社会のために個人は保身せずに信念を優先できるか、ということなのでしょうね。検事の名前はFaith(信念、信頼、信仰)。真実は簡単にはわからないこそ、それを知る者は保身よりも信念により行動しなければならない。物語のメッセージは『白雪姫~』にも通じていて、合わせて見ることをお勧めしたい映画でした。

 

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最近、フジテレビと中居氏の問題でメディアの話題がもちきりですね。こんな状態じゃ気楽にテレビドラマなんて見れないよな~と思いながらも見ちゃったりもするんですが、時代の過渡期だからこそ、視聴者側も耳の痛いことがあったとしてもそれを受け止めながら、少しでも制作現場がいい環境になればと切に願っています。どんだけ膿がたまってるかもわからないけど、膿は出し切ってほしい(達成できるかは疑問ですが、しなければならない)。

 

(実は、先日の記者会見含むこの件に関して怒りの雑談を1000字くらい書いたのですが、この流れでここに残すのも違う気がして消去しました…)

 

被害にあった方、同じようなことがあった方々が少しでも心穏やかに過ごせますように。