お出かけ手帳

誤字脱字病。書いては直す人生。

2014-01-01から1年間の記事一覧

『6才のボクが、大人になるまで。』

☆ネタバレしています:ご注意ください☆ リチャード・リンクレイター監督。 ひとりの少年の成長物語。のようで、実は「時間」についての物語。 主人公・メイソン(エラー・コルトレーン)が6歳から18歳になるまで、主人公だけでなく、両親、姉役を12年間同じ…

『純と愛』と『エデンの東』

私は爆笑問題の深夜ラジオを長年聞いておりまして、前の放送を掘り起こしていたら、太田さんがスタインベックの小説「エデンの東」について熱く語っている回を見つけたんですね。聞き返してみたら、これがもう怖いくらいに「純と愛」のことなんです。なんの…

『純と愛』 待田家の人々

今度は愛の家族である待田家の人々。 真面目文体に疲れちゃったので、普通に戻ります笑。 私は純ちゃんの一生懸命でウザいところとかが本当に可愛くて仕方ないんですが、それと同時にこの愛くんという人が大好きなんですね。暗くてキモくてヒドくて優しいの…

『純と愛』 狩野家の人々

「純と愛」は壮大なラブストーリーだ。 とはいえ、出会った二人がすぐに恋に落ちるかと言えば、もちろん違う。まずは純の家族である狩野家を見ていきたい。環境がすべてとは思わないが、やはり家族や子供時代からの経験で、恋愛の仕方はだいぶ違う。少なくと…

『純と愛』 第一話から

☆ネタバレします☆ NHKの朝ドラは素晴らしい作品が多く「カーネーション」や「あまちゃん」は御多分に洩れず私も大好きである。「ごちそうさん」もよかった。傑作だと思うし、見ていて楽しかった。皆に愛された。 しかし全ての朝ドラが傑作で見て楽しい気分に…

『ホットロード』

☆ネタバレしています☆原作は読んでいません。正直、よくわかりませんでした…。とはいえ、まずいいなと思ったところ。主人公の友人えりちゃん。80年代の中学生感がよく出ていて、独白シーンもすごく良かった。思春期の女の子の淋しさが伝わってじんときました…

鈴虫寺 願いごとは一つだけ

大阪、京都へいってきました。友人が韓国から遊びに来てくれるというので、せっかくなので便乗遠征。楽しかったです。スケジュールの関係で、ほぼ丸一日京都で時間ができました。何をしようか。そこで嵐山の先にある鈴虫寺のことをふと思い出し、行ってみま…

『魔法少女まどか☆マギカ』

☆ネタバレはちょとだけしています☆ 震えました。ホラーだよ。でも超おもしろかった。 基本的には少女が戦う、ていうお話なんですがね、とにかくよくできていてね…。 だいたい少女はなぜ戦うことになったか、ていうのが「願いを叶えてもらった見返り」なんで…

『LIFE!』

ベン・スティラー主演、監督。 現実、ファンタジー、冒険のバランスがよく、いい映画でした。 主人公ミッティは華々しいLIFE社で、写真のネガ管理という地味なお仕事をしています。でもそれがものすごい不満で腐ってるかっていうと、そういうわけでもなく、…

『マレフィセント』

☆ネタバレしています☆ おとぎ話なんだけれど、扱っているのは女の美しくて悲しいリアルな感情。アンジェリーナ・ジョリーはちょっとした表情で、複雑な気持ちを繊細に表現していますね。本当に素晴らしかった。 人間の最上級につらいことのひとつに、自分の…

『レゴ・ムービー』

反省映画。 とにかく素晴らしい!全てがレゴのみで表現された圧倒的な画面の力。楽しいギャグの数々。張り巡らされた伏線を見事なまでに回収するだけでなく、物語そのものを拡大させ、世界について深い考察がいくつも用意された脚本。2回みてしまった。でも…

『渇き。』

☆ネタバレしています☆ 「渇き。」に出てくる登場人物は皆きっとある時点で、傷つけられ、打ちのめされ、生きることを諦めた人ばかりであり、いろんな種類の暴力で自分を表現している。その様はもう死後の世界のようで、ほとんど現実味がない。ドラックとある…

『逃走中』

昨日の夜中に『逃走中』の再放送がやっていて初めて見たんだけど、おもしろいですね。番組をご覧のかたはそんなの知ってるよ、って感じでしょうが…。数年前から時々放送されているのは知ってたんだけど、なぜか興味がわかなかったんです。テレビ好きなのに。…

『ココニイルコト』

夜中にテレビでやってました。2001年の映画なんですね。2000年代のなのに「一昔前」感が出ていて感慨ぶかかった! まあちょっと予定調和な感じもあるんだけど、それも含めてゆるーく見てました。 いいなと思ったのは堺雅人氏の若さと存在感ですね、やっぱり…

『ウィキッド 』

ミュージカル『ウィキッド』は物凄く重層的な物語で、見る度に学びがある。 その中で「いま」特にこの作品から思い出されるのは、歴史というのは時に狡くて空っぽな人達に作られてしまう、ということであり、権力は大事な言葉を奪うことがある、ということだ…

『グランド・ブダベスト・ホテル』

ウェス・アンダーソンの作品には自分のスタイルに強いこだわりを持つキャラクターばかり出てきて、みんなダメでみんないいのだが、「こだわりを持つ人物」というのは監督自身の投影、共感が強いのだと思う。彼の映画を見ればそれがわかる。 今回、エンドクレ…

『her  世界でひとつの彼女』

また別の、レリゴー映画 (※ネタバレしています) 大好きだったものごとを手放すことは、本当に難しい。諦めるってなかなか簡単にはできないものだ。 例えば不本意に恋人から別れをきりだされたらどうだろう。「さあ新しい恋人をさがすぜ!」と意気揚々として…