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お出かけ手帳

誤字脱字病。書いては直す人生。

『月の恋人』18話まで ヘ・スは何者? ネサラミって何?  最終回に向けて自由に語ってみる

テレビドラマ 月の恋人

☆ネタバレしています☆

 

ついに向こうでの放送は今日、明日で終了となる『月の恋人』。まさかこんなにもハマるとは思わなかった…。一応最初はKNに遠慮して、こっち放送に合わせて感想やらあらすじ書いてたけど、あまりに向こうの展開が劇的で、どこかに吐き出さないと耐えきれず、結果としてパラレルで同じドラマの感想を書くことに…。いや、やりたくてやってるんですがもう大変で(笑)。一応向こうの放送は感想メインで自由に。KNはわりと話にそってかっちり。って分けてるけど、最近は何がなんだか…。

 

ともかく向こうでは、あと2回。2時間で終わり。

私は先の展開を色々予想しては外しまくってるのですが(笑)、先がわからない状態でいられる時間が残りわずかなので、最後に好き勝手に書いてみよう。

 

 

まず、ヘ・ス/コ・ハジンについて。

ハジンは現代の韓国を生きていた女性で、魂だけ高麗の少女ヘ・ス(以降ヘス)の体にタイムリープしている物語のヒロイン。最初は現代ばりばりの意識のもと、明るく溌剌、自由に言動するけど、物語が進むにつれ、皇宮でのマナーを身につけた高麗人として変身していく。これって少女が大人になっていく過程そのものなんですよね。字も書けなかったのに、今じゃ超達筆だもんね。

ヘスは高麗で色んな人に影響を与えているんだけど、歴史を変える大きな役割すら担いました。その大きな役割とは、ワンソを皇帝・光宗にしたこと。ソに化粧をし、皇位を奪う際なんて、直接アシストをしました(譲位の証拠がないなか、新皇帝が生まれる時のお約束「まんせーまんせーまんまんせー」と最初に言った)。ヘスはソと第10皇子夫妻を守りたくて、ソに内緒で夫妻を匿い悲劇が起こりますが、この悲劇はソに「皇帝になる」と決意させた大きな出来事であり、やっぱりヘスが間接的に皇帝への後押しをしている。

ハジンはソを光宗にさせるために、高麗にやってきたのか。彼女は選ばれたのか。それとも運命なのか。

ヘスってハジン時代に人に裏切られたこと、美容部員だったことくらいしか、過去がわからない女性で、実は謎が多いんですよね、あれだけ人の機微に触れられることができ、困っている人をほっとけないほど優しいところからいうと、「ちゃんと育った」人なのだと思うけど、苦労してきてきたからこそ、こういう子なのかも。ただ、ヘスは高麗に着いてから、オンニに向かって「オンマー」って泣いたり、母に祈ったり、母の病気の話が出てきたり、母親から強く影響を受けていることは間違いないですね(母親から影響を受けない人物なんているのか、っていうのは置いといて。少なくとも父親の話は一度もしてない。弟はいるみたいね)

 

高麗でヘスにとっての母親的存在はへ夫人とオ尚宮。彼女たちには共通点があって、それは「愛する人を誰よりも理解し、愛する人のために、愛する人を別の女性に譲ったこと」「病」。それに、二人とも亡くなっている。

ヘスはソの皇位と命の危険を考え、ソとの婚姻を断念しました。二人の「母親」と同じように、別の女性に譲った。ワンソにあえてプロポーズをさせ、断っている。

 

私、ヘスのワンソに対する感情って色々まざりすぎて、ずっと恋愛と単純に結びつけられなかったんですけど、あの、婚姻を断ったシーンは、純粋に恋人としてソへの愛情を感じました。遅まきながら、あぁヘスはソを愛してんだってすごく感動した。

 

でもやっぱり、ヘスとソの繋がりって恋愛の情だけじゃなくて、友情だったり疑似母子だったりもするんですよ。だけどソは皇帝になってしまったから、立場上ヘスとの友情関係はもう結んでいられないし、皇后ユ氏が亡くなったことでソは「母とヘスは違う。母から欲しいものをヘスからもらっても、それは別物であり、母親というものはもう手に入らないんだ」って気づいたはずだから、母子関係も消える。

そこで、チェリョンが亡くなり、これからヘスとウクのことでごちゃごちゃするなら、もうヘスとソは一緒にいるのは難しい一方なんですよね…。一番愛情が試されている時でもあるんだけれど。

 

二人の母と同じように、へスは余命を宣告されており、行きつく先はやっぱ死なんでしょうけれど、あとは残りの時間を後悔なくすごすか。オンニもオ尚宮も、自分のやれる限りのことをやり、人生を全うしようと努めた女性だったので、ヘスはあと2回で何をするのかなっていうのが、とても気になります。

 

 

ワンソについてはね。

私は正直、ワンソがどうなるかって最初からそんなに関心が持てなくて、なぜなら彼は皇帝になるって最初から知らされていたから。ある種のゴールが先に見えていたから、行く末についてはそんなに気にしてない(すみません笑)。ヨンファと結婚するのも知ってたし。

 

ただ、このワンソ/光宗という人物で思うのは、ソは「人は人を信じることができるのか」っていうテーマを一番提議しているということ。ここはものすごく気になる。

 

ソはとてつもない偏見にまみれて育って誰にも信じてもらえないし、本人も極度の人間不信でした。そういうはじまりで、彼が生まれて初めて信じたのがヘス(のちにペクアも)。ソはヘスとペクアに対して「私の者(ネサラミ。ネ サラmなんでしょうが、便宜上「ネサラミ」と書きます)」って呼ぶんだけど、これは「お前は私の者=私はあなたを信じてる」っていうことなんですよね。

ソは人を信じたことがなかったから、不器用にまっすぐすぎるほどヘスを信じるんだけど、後半は状況や立場が変わり、ヘスをそれでも信じられるの?っていうところに最後はくるわけです。ここでヘスを信じることを止めたら、もう一生誰も信じられないんじゃないか。皇宮っていう「誰も信じてはいけない場所」で、皇帝という自らの立場も重なり、究極の「人を信じられるか」問題に彼は直面するはず。

もちろん、信じることが全てじゃないし、信じてないけど愛してる、っていう感情も世の中には存在するけれど、ソがヘスとどう向き合うかが、「人を信じる」っていうことを考えさせる上ですごく大きな教訓を物語に与えるのでしょう。

 

「ソよ、ヘス&ウクとの恋愛関係になんで気づかなかったんだよ!」問題に関しては、色々思うところもありましたが(笑)、皇帝になる前にソが気づいてしまったら、「皇帝になりたい」という気持ちに不純な動機が混ざり、ウクとの皇位争いが「女のとりあい」になりかねなかったので、今はこの展開に超納得しています。

また、ヘスは先にウクと交流し、好きにならなければ、ソと今のような恋愛関係にはたぶんならないので、ウク→ソっていうのはこれも納得の流れでした。最初の頃、大量虐殺したソを慰めたヘスの言葉は、ウクの受け売りだったりするし。ウクの裏切りがなければ、ソとヘスはあそこまでの絆はないでしょう。全ての出来事が、結局は運命的なのだよな。天の意思を変えることはできないのかなぁ。よくできたお話だよ。

 

 

そう、そしてウクね。

昨日、19話のウクの写真がアップされましたけど、ちょっとそれだけで泣いたよ私は(ハヌルファンなので許してくれ)。ヘスは18話の終わりに出官を決意しますけど、ジョンは軟禁されてるので、ヘスを宮から出す手助けを実質するのがウクなのかな。最後にもう一度ヘスを抱きしめられてよかった。これがあるのとないのとでは、彼の人生は大きく違う。皇位争いから降りて、表情も最初の頃に少し近いような。

第一話で「お前をここに連れてきたのは私だから最後まで面倒を見る」って言ってたし、夫人にもヘスを託されてたので、少しは約束を果たせるといいな。さすがに、一緒に雪の上をあるくのは難しいか。

 

ウクはヘスを裏切ったことから、どんどん裏切りの人となっていったけど(ヨ時代は耐えながらの部分もかなりあるけど。ウンが亡くなった時に手をぎゅっとしてるんだよね)、最大の罪はワンム殺しです。これは完全ウク独自の計画で、しかもチェリョンまで巻き込んでますからね。皇位とヘス欲しさで、かなりエグいところまで落ちてしまった。

予告ではソに命を脅かされていましたが、どうなのかな。軟禁なり牢屋なりは一回あるのかな。ウクは精神が死んで変わってしまったので、もう一回死に直面して、本来の自分を取り戻すのかなって思います。まぁ歴史上彼はこれからも生きるのでね。

彼がこの後生きながらえるならば、たくさんの罪を背負って生きなければならないなら、もう民のために身を捧げるしかないと思いますよ私は。もともと民のために施しをするような人だし、一生かけて罪を償っていくしかない。

この人は政治的手腕が超あるし、本当はソの側近になるのが国の統治のためにはいいんですけどね。ワンムとヨの側近だったし、側近歴wも長いのよね。この辺はワンソ、そしてヨンファ次第ですね。

 

 

ペクアはウヒとはうまくいか…ないよなぁ。幸せになってほしいけど…。

ただ、どっかのエントリにも書いたけど、ペクアはウヒがスパイだったって知ってる気もする。ウヒがジョンの部隊に人を送る手伝いもしてるし。どうだろう。

ペクアはもともと芸術を愛する皇子なので、政治の世界からは早く離れてほしいです。ワンソのネサラミだから、離れるにはソが納得する理由がないとな。ウヒ絡みだろうな。もしウヒとの別れがあるなら、彼は楽器は弾かず(ペクアとチャンチャギみたいに)、絵でも書いてひっそり暮らすしかない。

実史ではペクアは皇族と不倫して流刑だったようなので、ホントに不幸な恋愛しかできない人なのかな(泣)。

 

 

 ジョン。

ソは孤独に、ウクは本来の自分に(最初の頃のように何か書してる写真もアップされてた。風貌全然違うけど…ってか遺書を書いているようにも見えるけど…)、ペクアは文化系に…って物語のスタートに戻っていくなら(完全に私の勝手な予想であり決めつけだけど笑)、ジョンが一番どうなるかわかんない。

ジョンは外に出て暴れるのが大好きな子だったけど、今軟禁されてますからね。命がけでワンソに会いにいくみたいだけど、どうなるんだろう。ジョンは4話でゴロツキに殺されそうになった時、助けてくれたヘスに「お前の命は俺の命」って言っていて、本当に今ヘスを守ろうとしてるんだけど、あの時ワンソにも「助けてくれた恩は忘れない」って言ってるのよね。ソとジョンの関係はどんどん悪くなっていったけど、最終的に同腹の兄弟としてどういう関係になるのか。軟禁状態から解放されるのか。

なにより、ヘスを宮から出す方法とは。

 

ジョンは「どういう男になるか見てて」ってあの時言ってましたが、こんなカッコいい男になるとはなぁ。一途な純情を保ったままね。ジョンはスンドクとも交流があり、彼女も一途にウンを想い続けて、ヘスに「誰かを好きになるのに、揺らぎなんてない」って言っていたのよね。スンドクはジョンの初恋を応援していたし、ジョンの心変わりだけはないって信じたい。ヘスもソもウクも、人を好きになったからこそ、揺らいでいるし、揺らぐ方が普通の人間だと思うので。だからこそ。

 

 

ウォンは…もういいか笑。

彼は策士ではないし、誰かについていくしかないのよね。チェリョンもいないし、生きたとしても、自分の人生をどうこうできる人ではない。

ヨンファは予告で完全に皇后ユ氏のようになってましたね。ひとりでお風呂入って「息子を皇帝にする」って。ウク&家族捨てる問題は何か驚きの解決策を見たい(笑)。

 

 まぁ他にもジモンはタイムリープについて何か語るか(あるいはヘスは誰かに未来から来たと告白するか)とか、ハジンは現代に戻れるのかとか(まぁ戻るよね)、色々あるけれど。

 

 ハッピーエンドは無理そうだな…っていう先週だったけど、そもそもこの物語は、物事も人間も多面的であることを長い時間をかけてやっているので、「ハッピー」か「サッド」か、っていう見方自体が間違いなのかもしれません。

人生には幸せも不幸もあるのだから、せめて悔いなくいきなければ。限りある命なのだから。

 

 さぁ、終わりが、始まる。

 

 「おじさん。百年か千年、眠りにつきたいって思ったことはある?全てがこじれて、よくなる兆しは見えなくて。そのうちよくなると思ったのに、また別の問題が起こる。どうせなら、永遠に目が覚めなければいい。全て忘れたいけど、できないの。彼氏にも友達にも裏切られた。人を信じるべきじゃなかった。私が変わらなければ、信じてる人たちは変わらないと思ってたけど、それは違ってた。どうしてこんな生き方しかできなかったのかな(泣)」(コ・ハジン/第1話)

「殺生は何度死んで生まれ変わっても、つきまとう業だそうです」

「最後まで松岳で暮らせる皇子様は、皇位に就く方、おひとりだけです。よくお考えください。松岳で暮らしたい、本当の理由を」(大将軍/第7話)

 

「人間一人一人に影があるように、あらゆる社会や国家にも影がある。明るくまぶしい面があれば、それに釣り合う暗い側面があるのです」

「私たちは時に、影の部分から目を背けようとします。あるいは無理やり排除してしまおうとします。でもどんなに高い壁をつくって外から来る人を締め出そうとしても、どんなに厳しく部外者を排除しようとしても、あるいはどれだけ歴史を都合のいいように書き直したとしても、結局は自分自身が傷つくことになる。自らの影、負の部分と共に生きていく道を、辛抱強く探っていかなければいけないのです」

村上春樹氏、授賞式で「影」を語る アンデルセン文学賞:朝日新聞デジタル

(この村上春樹の言葉は、『月の恋人』が表現しようとしていることにぴったり合うと思う。)