お出かけ手帳

誤字脱字病。書いては直す人生。

『麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~』 第19話を見たよ④ ウクの秘密

☆最終話までの展開を含めたネタバレしています

まずはネタバレなしで見たほうが、圧倒的に面白いです

 

ご無沙汰しております!

 

もう本当にね「ご無沙汰しております」というご挨拶が完全に正しいのです。大風呂敷を広げたままの不在に次ぐ不在をお許しください…。『麗~』の韓国初放送から激しく時は流れ、日本での放送もだいぶ下火になっているなか、こちらのブログをまだ読んでくださっている方がいらっしゃいましたら、本当にありがとうございます涙。はじめましての方もありがとう。あ、あと『ミセン』の記事もいまだに読んで下さる方がいらっしゃるようで…。重ねて御礼申し上げます。

暑すぎたり雨降り過ぎたりの夏ですが、皆さまお体ご自愛くださいませ!

 

というわけで…(?)もうね、どんどんいきます。ウクについて。

ウクという人物は激しいグラデーションで描かれていて、しかも自分の気持ちをなかなか表に出しません。19話でもまさかの秘密がヨンファによって明かされながらも、「スや、お前には私の気持ちがわかるだろう」のみでウクの自分語りは終了。もはや作り手はウクについて何か断定することを避けているとしか思えんよ。ウク像をひっくり返しておいてね、こちらとしては本当に困りますね。まぁそういうところが面白いんですけれども…笑。

 

ブログの更新が久しぶり過ぎるのと、ウクについて個人的に脳内で散々こねくりまわし過ぎたのとで、もう何が何だかわからなくなっちゃった感もある今日この頃ですが笑、「全ては理解できないものだよね!!」という言葉を胸に、またも好き勝手に語ってみたいと思います。今回、これ合っているのかいよいよ怪しい。そして、19話を見たよ、と銘打ちつつも、ウクの人生を行ったり来たりして、とても長いです。もろもろ申し訳ありませんが苦笑、お時間ありましたら、お付き合いくださると嬉しいです。

 

↓せめてもの段落わけ汗。自分でも引くほど、本当に脈絡なくヤバいほど長いので、休み休み読んで頂ければ幸いです。にしても、この段落わけのビジュアルだけでもどうかしてることがわかるwww

 

☆ 1

 

19話でウクには社会的な変化と心理的な変化が立て続けに起こります。

社会的な変化は失脚ですね。皇后となった妹ヨンファに捨てられたことにより、ウクはあっさりと陥れられ死刑宣告。ヘスがワンソに掛け合ったおかげで命はなんとか助かるものの、宮から追放されてしまいます。このあとウクは生涯家から出ないまま(ちょっと出ちゃうけど)。19話でウクは社会的に死んでしまうのです。

 

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陥れられたウク。その決定権はヨンファにあった。

 

で、これがまた興味深いところですが、心理的には自分を取り戻す。生き返ってるんですよね。このへんの受け取り方も個々あると思うんですけれど、ウクはヘスを捨てた時に一度心が死んでいて、でも完全には死にきれない、亡霊のようなところがあった。断ち切れない思いがヤマのようにあったわけです。その気持ちを捨てることで、やっとちゃんと死ぬことができるというか。成仏する。そして余生を静かに送るのです。死があるからこそ、次の生に進むことができる。それには大きな痛みが伴いますが、私たちは生きながらにして、生死を繰り返すことが時にあるのですね。

最後にウクがヘスに「この半生は終わりだ」と言うのは(字幕で「この人生は〜」となっているところ、実際は「半生」とたぶん言ってると思うのですが…どうでしょう…?)、ヘスに残りの生を強く生きて欲しいと願っているから。運命の人と別れても、どんなに悲しくても、人生は続く。まだ道の途中なのです。

 

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「この半生は終わった」(19話)

ウクは、ヨンファに捨てられ、ヘスを宮から出すことで、自分自身を取り戻す。

 

19話でウクに死と再生をもたらしたのは、ヨンファとヘスでした。

かつてウクは「ヨナもヘスも私の者」と言いましたが(4話)、二人はウクに意味を与え続けた大事な存在です。ヨンファは「皇位」、ヘスは「心」を象徴していて、ウクは皇位も心も欲しかった。どちらだけでもダメなのです。と同時に二人が皇位と心を表しているのなら、ヨンファとヘスは仲が良くなるはずがない。皇位と心は両立しないのだから。初回から19話まで、彼女たちはぶつかり続けます。

 

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「ここにお前のものなどない。ヨナもヘスも私の者だ」(4話)

 

っていうところまで読んで、「あれ?ウクって前半いい人だったよね。もともと皇位を目指していたのは家のためで、本心は皇位争いにうんざりしてたんじゃないの?」って思ったりする方もいるかと思うのですが(私もそう感じることも多々あったし、それも間違いでもないはず)、色々考えてみた結果、初回の時点でウクは皇位をかなり欲してたという個人的な結論に達しました。そういう風には見えないけれど、たぶん本人もそこまで意識してないけど、皇位を求めてた。家のためだけじゃなく、自分のために。

  

☆ 2

19話でヨンファは、「ウクが変わってしまったのはヘスのせいだ」と言います。自分も「皇位を目指せ」とウクを追い詰めたけれど、完全に兄を変えてしまったのは、ヘスが「ワンソに気を付けろ。さもないと皆死ぬ」と言ったから、だと。

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ヨンファ「その時から、兄上は第4皇子が皇帝になると考えた。お前を慕っていたゆえ、他の男を皇帝と認めるのが死ぬよりも嫌だった。兄上をあおったのは私だが、とどめを刺したのはお前だ!」 (19話)

 

もし皇位争いにこだわっていなければ、ヘスの警告は「自分を頼ってくれている。案じてくれている」という意味に取れたはずです。実際、ヘスはワンソが怖いのと、ウクが心配なのとで、泣きついています。でもウクはそう取らなかった。いえ、そういう意味にもとれると知りながら、その先にある意味に触れてしまった。「ヘスが好きだから、他の男が皇帝だと認めるのが死ぬよりも嫌だった」というのは、「よりによって好きな女子に、自分以上に能力がある男がいる、と言われてしまった」ということであり、「ウクの恋心と皇位欲が同時に強く刺激されてしまった」ということ。ヘスに心を寄せる者として、皇位を望む者として、ウクはワンソに強く嫉妬します。

 

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 ヘスは恐怖のあまりワンソの未来をウクに仄めかしてしまう。(9話)

 

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ヘスの言葉を反芻するウク。(9話)

 

ただ、この警告後のウクは非常にトリッキーなことをする。「ヘスと婚姻して皇位を捨てる」と宣言するのです(10話)。ヘスの警告後にはウクがひとり思案してるシーンがあり、おそらく「ヘスはワンソが皇帝になると思ってるんだな。俺じゃなくて」ってところまでは辿り着いているはず。賢い人ですからね。にもかかわらず、ヘスとの婚姻を選び、皇位争いから降りようとしてる。

 

で、実際この時のウクはかなり「いい人」ですから、そりゃあもう誠実にヘスにプロポーズするし、母と妹には筋を通して正面から決意を伝えてるわけです。あの時は私も「スや、一刻も早くウクと黄州に行っておくれ」と願わずにはいられなかった(ウク推しなので許してくれ)。ヘスだって「ウクなら大丈夫。皇位を捨てると言ってるし。ウクは変わらない」ってオ尚宮が止めるのも聞きません。ヨンファも「兄上、これかなり本気だな」って思ったからこそ、憎き皇后ユ氏を組んで超リスキーな「毒茶事件」を企てたわけで。

 

 浴穴でのプロポーズもウクの本心ではあったと思う。(10話)

 

 家族にも筋を通すウク。(10話)

 

ウクはヘスとの婚姻を夢見るだけでなく、実現させようとしていました。ヨンファは「ウクを変えた一番のきっかけはヘスの警告」と言っていて、それには皇位が大きく関係しているのに。ウクは皇位が欲しいの?欲しくないの?なぜ捨てようとしたの?

 

☆ 3

 

ウクは子供時代に一族もろとも宮から追い出されるという経験をしました。皇帝の女人(オ尚宮)の子殺し容疑がウクの母・皇后ファンボ氏に疑いがかかり、無実なのにもかかわらず、父・皇帝ワンゴンは妻も子も捨てたのです。犯人がワンソの母・皇后ユ氏であるのは明らかなのに、ワンゴンは皇位の安定のためにウク達を見放しました。

 

この経験はヨンファに大きな傷を残しますが、ウクにとっても同じでしょう。でも、妹とは違うところもある。兄・ウクだけに「一族の地位を回復させる」というあまりにも重い責がのしかかります。そして、その先にあるのは皇位。ウクは皇位と家を混同して話していたようなところが何度もあったけれど、それは皇位を獲ることが家を守ることに直接結びついているからですね。どの皇子も一度は皇帝になることを期待されたでしょうが、ウクの場合は切実に期待された。また、その期待に応えるだけの能力がありました。

 

過去に陥れられたことのあるウクは、とにかく正攻法で目指します。母・皇后ファンボ氏が「まっすぐ生きろ」とウクに言っていたのは(15話)、倫理的な理由からだけでなく、ある種の復讐心もあったかもしれませんね。ウクにもきっとそういう部分があったのだと思います。

 

で、この復讐はウクの場合、皇后ユ氏以上に父である皇帝・ワンゴンに向けられていたのではないか、と個人的には推測しています。だって、追放するかどうかは結局ワンゴン次第だったわけだから。ヨンファは父親に対して怒っていたけれど、ウクだって同じですよね。兄妹は、性格的には正反対に見えますが、どこか同士のようなところもあったし、根底には二人とも父親への怒りが渦巻いていた。ワンゴンは皇帝で、悪口などもってのほかだから、黙っているしかないだけで。

ウクはヘスを捨てて怒りの人になった、というよりは、もともと怒りは持っていたが、皇位のせいでヘスを捨てる羽目になったことで怒りが表出した、という気がしますね。

(ウクの性格を考えると、陥れられたことを防げなかった自分自身にも怒りがあったのかもしれないなぁとか思ったりもするんですけどね。ウクは全然悪くないし、完全に想像の域ですけれど。11歳から人を殺めながら家族を守るような子なら、そのくらい考えそう。。)

 

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父ワンゴンが亡くなっても泣かないファンボ兄妹(13話)。この時、妹は「私が皇位を獲ってみせる!」と心の中で息をまいていたけれど、兄も同じことを思っていたのかもしれない。皇位が憎いから、皇位が欲しい。

 

とはいえ、ウクは気質がそもそも真面目で責任感も強い。ワンゴンが憎いどうこう言ってる暇はないほどに、必死に努力したことでしょう。真摯に周囲の期待に応えていった。そして、誰からも一目置かれる皇帝候補の皇子になります。都落ちしながらも、宮に戻っていますからね。高麗の事情はよくわからないですけれども、これって本当にすごいことなんじゃないでしょうか。

ウクの真面目さも努力も、素晴らしい。よく頑張った。

 

…はずなのですが、ウクはそれらのよくない側面にも染められてしまいます。それは、真面目さと努力が、ウクの存在意義そのものになってしまう、ということ。真面目な努力家である、優秀な貴い皇子である、ということが、ウクの居場所を確保するようになるのです。

となると、頑張らない自分の居場所は失われてしまう。失敗は政治的な立場だけでなく、ウクの心の置き所も危ぶまれることになってしまいます。

これが、「ウクが皇位を欲したのは、家族のためでなく、自分のためでもある」と考えた理由です(ここまでが既に長い笑)。

 

☆ 4

 

ウクにとってヨンファがなぜ大事だったのか。信じられないくらいに意地悪で自分勝手なのに、なぜ何でもしてあげてしまうのか。それはヨンファが強迫的悪女になってしまったいきさつを知ってるだけじゃない。ただ溺愛してるわけでもない。ヨンファは「ウクは皇帝になれる、なるべきだ」と誰よりも信じた人物でした。ヘスと出会うまで、ウクは皇位のためだけに生きていて、彼を最も勇気づけ、背中を押していたのは妹だった。だからヨンファはウクの「私の者」。

一方で、ヘスもまた、ウクのかけがえのない「私の者」になります。ヘスは「ウクに能力があるか」という点を一切気にしません。常に周囲の期待と評価を気にするウクにとって、どんなに救いであったか。しかもヘスは、重荷を背負うウクの苦しみに気づき、「私は皇子様に頼らないよ」と言うのです。ヘスはウクが欲していたものを丸ごと与えた存在でした。

 

「ウクには能力がある!」と言うヨンファと、「ウクに能力があるかなんて関係ない!」と言うヘスが、ウクの「私の者」。ここから言えるのは、「ウクが最も恐れていたのは、能力不足を指摘されること」ということではないでしょうか。「あなたは皇帝になれない」と言われてしまったら、ウクは状況的にも、心理的にも非常に困ったことになってしまう。ヨンファとヘスは絶対に言わない。はず。だから、特別に大事な人になった。

 

物事にうまく対応できなかった時、ウクは「もう二度とこんなことは起きないようにする。私を信じてほしい」とヘスに謝りますよね。ウクはヘスに見限られることを心底恐れている。見限られても仕方がないほどの失態をした、と傷ついている。だけど、また失敗。そして「自分が情けない。もう二度とこのようなことは…。私を信じてほしい…」。

 

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鞭打ちにあったヘスに「もう二度とこのようなことは起きない。私を信じよ」。(4話)

 

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皇帝である自分の父親と婚姻させられそうになったヘスに「昨夜ほど自分が情けなく、情けなく、情けなく思ったことはない…」(6話)

ウクはこういうの本当いっぱいある(まだあるけどこれでやめます笑)。

 

だけど、これ何故ウクが事態を収拾できないかというと、失敗を恐れるあまり、ここぞというときに一歩前に出るのが遅いからなんですよね。ヘスがピンチの時であっても、すぐに行動にうつせないことが多かった。そして自己嫌悪。なんてダメな人間。見捨てられたらどうしよう。完全なる悪循環。失敗を恐れる彼は、自分が到らなかったという事実に敏感で、その度に不安に陥ってしまう。

 

完璧であること目指しながら、目指していたが故に、自分が完璧でないことをいつも突きつけたられていた。それがウクという人でした。夜も眠れないほどに感じていたプレッシャーは、周囲からだけでなく自分自身で与えたものでもあったのです。

 

そういえば、コ・ハジンが高麗にタイムリープし、ヘスとして部屋に閉じこもった時、ウクは部屋をこじ開けてこう説得しています。

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ウク「スや。怖がるでない。私がお前をここに連れてきたから、最後まで面倒をみるつもりだ。人を避けても何も変わらない。元気を出そう。私を信じて出てみないか?」(第1話)

 

ウクは何故こんなことを言ったのでしょう。

ハジンと同様、恐らくウクもまた高麗の世界で生きることに恐怖を感じていた。彼の心の中にも、生きることが怖くて泣いている子供がいた。だからここで真摯になった。ウクはヘスの姿に自分を見ていました。「最後まで面倒をみるつもりだ」という言葉も、ウク自身の「何があっても見捨てられたくない」という思いがにじみ出ていたのかもしれません。彼は「人を避けても何も変わらない。元気を出さねば」と必死に生きてきたのです。(ウクのこの発言は、19話で回収されますね。。)

 

☆ 5

 

ワンソと再会したウクは、ワンソが「皇位と心」を脅かす存在だと気づいていきます。

4話では、それが印象的に描かれていました。ヨンファがヘスをむち打ちしていても、ヘスとジョンが盗賊に襲われても、ワンソはさっと解決してしまいます。特にむち打ち事件の収拾は強引だけども見事でした。ワンソは欲しいものを欲しいとストレートに表現し、実際にそれを行動に移す能力に長けていて、ウクにはそれがない。だから、ウクはワンソに思わず「ヨナもヘスも私の者だ」と言ってしまう(ワンソは戸惑いの表情でした)。今思えば、ウクはこの時すでに欲しいものをワンソに宣言していたとも言えますね。ウクは皇位も心も欲しかった。それがヨンファとヘスなのです。

 

しかし、奪われる不安を強く感じる一方で、ウクは自分の欲しいものには向き合うことができない。ウクの願望には、決して持ってはいけないはずの父(皇帝)への敵意や、自分が無価値かもしれないという恐怖がセットになっているからです。

 

その結果、ウクは「病気の妻に対し背を向けたまま死なせる」という大失態を物語早々に犯します(5話)。「皇帝になり認められたい」と願うと同時に「ありのままに生きたい」と願うウクのアンビバレントな気持ちを知っていたのは、この妻でした。そして、彼女はその気持ちを受け入れ、応援していた。自分の欲しいものに無自覚であったウクが、妻を愛していたことを失うまで気づけないのは、当然だとすら思うほどです。悲しいけれど。

 

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ウクは妻に最後まで向き合えない。だが、背負うことはやめなかった。(5話)

 

ただ、ウクは妻への自分の気持ちに気づく。遅すぎたけど、ちゃんと気づくのです。

妻の死、さらにはヘスとワンゴンの婚姻未遂を通じて、ウクは自分の心に従う生き方の模索を始めます。ヘスと幸せに暮らしたい。大事な人をもう失いたくない。ありのままの自分でいたい。ウクはヘスとの人生を夢見ますが、肝心のヘスが官女になってしまったため、なかなか身動きがとれない。いえ、本当は方法はいくつでもあったのかもしれないのに、ウクは「正しい手順」にこだわります。ウクは別の生き方を望みながらも、「いい子の自分」から踏み出すことができません。

 

☆ 6

 

そうこうしている間に、ある大きな出来事が起きます。ワンソの雨乞い。顔に傷があり、皆に疎まれていたはずのワンソは、ヘスの化粧により自信を取り戻し脅威のカリスマを発揮します。ワンヨが「兄弟を殺してでも皇位を獲らねば」、つまり皇位争いには兄弟を殺す必要がある、殺さなければ勝てない、と思ったのもこの出来事がきっかけでした。それほどまでに、ワンソは皇位獲得を脅かす存在であることを周囲に知らしめてしまった。

 

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雨乞いが成功したら、皇帝に恩赦としてヘスを解放してもらおうとしていたウクだったが…。怯えるヘス、そしてカリスマ大発揮のワンソ。そのカリスマはヘスの化粧なしではありえなかった。胸が騒ぐウク(9話)。

 

雨乞いのあと、ウクはヨンファにその心情を漏らす。「あの座はワンソのものだ。しかし私にも座があるはず。その座が何か気になる」と。雨乞いを司る座とは違う座がある。そしてそれは皇帝の座なわけです。ウクにとって皇位を獲ることは自身の存在意義として刷り込まれていて、ワンソの圧倒的な存在感はそれを強く刺激した。ウクは自分の皇位への欲を思い出します。

 

更にはワンソのカリスマから、皇帝の「全能感」も強烈に感じるウク。皇帝は全てが思いのまま。欲しいもの全てを手にするだけの力を得るのです。それは、誰にとっても魅惑的な力であり、皇位という権力に振り回されて生きてきたのなら、手にしたいのは尚のこと。

 

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 「私にも座があるはずだ」(10話)

 

しかもこの後、雨乞い成功の報酬としてヘスはワンソ付きの官女にされてしまいます。ワンソがそう望んだのです。

ウクは何も事態を変えられない。

 

☆ 7

 

そして起こるのが、ヘスの警告。他の男が、あのワンソが、皇帝になるなんて。

繰り返しますが、ウクが最も言われたくないのは「あなたは皇帝になれない」「あなたには能力がない」。ヘスは間接的にそれをウクに言ったのです。そんなことは絶対に言わないはずだったヘスが(ヨンファが「兄にとどめを刺した」と考えるのも納得)。

 

おまけに警告後には、ワンソがヘスを一時的とはいえ軽々と宮から出します。

いよいよウクは焦りが止まらない。

 

なぜウクはヘスとの婚姻を選ぼうとしたのか。それは「ワンソが怖い。宮から出たい」と泣いたヘスのためでしょうか。また、何か手を打たなければヘスがワンソに奪われる、と感じたからでしょうか。

 

たぶん、そうだと思います。ただ、婚姻を選んだ理由は他にもきっとある。

もうこれは、個人的な見解というか、推測でしかありませんが、ひとつの説として。

 

ウクは皇位争いから逃げています。

 

ワンソ(やワンゴン)がその存在感を示せばしめすほど、ウクは自分を不甲斐なく思っていました。自分は完璧ではない。完璧でなければならないのに。期待に応えなければならないのに。能力がないと見なされてしまったら、どうしよう。雨乞い成功により、ワンソが強力なライバルであるということを認めざるを得なくなってしまった。

そのうえ、ヘスまでもワンソの力に怯えている。ヘスは「能力を気にしない」女であるはずなのに。自分は本当に、皇帝になる器ではないのだろうか…。

 

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ヘスの警告に戸惑うウク。(10話)

 

と同時にヘスは自分に「宮から出たい」と助けを求めている。皇位を捨てれば、自分にはそれができる。ヘスのことは好きだし、ずっと一緒にいたい。皇位争いがどうなるかは分からないけれど、ヘスとの婚姻は自分が動けば確実に手に入る(ヘスに関してはワンソに勝つ)。ヘスは皇位に対していい感情がまるでないから、絶対にこの決断を受け入れてくれる(逆に言うと、ヘスには「皇位も欲しい」という本心が怖くて言えない)。

ウクは自分の能力不足をさらすことをせずに、皇位争いから降りるに足る大義を手に入れてしまうのです。まっすぐに生きろと教えてきた母親が納得するほど説得力のある、皇位争いをしなくてもいい理由を。

 

ヨンファに促され、ウクはワンゴンに「婚姻したい者がいる」と言いますが(11話)、その歯切れの悪さときたら。本当は皇位も欲しいのに、その気持ちから目をそらしている。自分の能力を認めて欲しいのに(自分を都落ちさせた父親には何としても認められたかったはず)、弱さからその可能性を自ら捨てています。宮を離れ皇位争いをやめれば、穏やかな生活が見込めますが、それはウクの「ありのまま」ではありません。

 

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ワンゴンが次の婚姻を許したにもかかわらず、ウクの表情は曇っている。(11話)

 

その後、ヨンファが毒茶事件の犯人だと知ったウクは、瞬時にヨンファを守ることを選びます。家族のためでした。逆賊として、皆が殺されてしまうかもしれない。

 

冤罪で捕らわれたヘスがワンソを心配すると、すぐに表情が曇ったウク。妹が罪を犯したことを知ると、迷うことなく家族を選んだ。ウクにとって家族は皇位とつながっている(11話)

 

だけど、これは「ヘスを捨てる大義」でもあります。ウクには皇位が欲しい気持ちもあり(なにしろ自分の価値を証明する手立てはそれしかないと信じて頑張ってきた)、ワンゴンに「婚姻したい」と告げ、皇位争いから降りることに現実味が帯びて不安になっていた。この選択で本当によかったのだろうか。

 

皇位と心との間で何度も揺れながら、状況がウクに選択をさせます。そこには強い意志は実はなかった。どこまで意識しているかはわかりませんが、ウクは「より失敗しなさそう」な選択をしてしまっています。結局、ウクが一番守っているのは自分なのです。

 

それに気づいたのがオ尚宮です。

オ尚宮「なぜ私に頼むのです。あの娘を愛していると、死んでも救うと仰せになれば、私より力になります。皇后さまや一族が邪魔を?皇位継承のため、というのもあり得ますね。皇宮の男が卑怯になる理由は同じです」(11話)

もう完全にお見通しではないですか。

オ尚宮「いつか卑劣な自分を後悔されます。一度、顔を背けたことで一生さいなまれます。陛下に頼むのは、私がヘスを大事に思うからです。皇子様は、誰も救えません」(11話)

 

11話では多くの女たちが、自分の守りたいものを命がけで守ろうとしました。オ尚宮も、ヨンファも、皇后ファンボ氏も、ヘスも、自分が守りたいものからは決して逃げていない。これは「自己犠牲は素晴らしい」だとか「必ず代償を払うべきだ」だとか「自己中でもいい」ということではありません(と私は思いたい)。彼女たちは、自分が何を大事に思っているのを知っていて、心が求める正直な選択をした。その強さが尊いのです。

 

ウクの「ヘスを守りたい」という気持ちは、母の「ウクを守りたい」という気持ちに負けてしまう。ウクは父だけでなく母も乗り越えられない。

 

家族の命(+皇位)かヘスの命か。ウクが迫られた選択はとても残酷なものでした。どちらを選んでも、正しいし、間違っていた。あの時ウクに求められていたのは、正しい選択をすることではありません。自分と正面から向き合い、それがどんなことであれ下した選択のもたらす全てを引き受けることでした。

 

ウクは自分を守ってしまった。

 

ウクはヘスを捨てて家族を選びました。そして家族は皇位と繋がっている。ウクは皇位の為に大切な人を捨てたのです。かつて、皇位を守るために父から捨てられ、決して自分はそうなるまいと誓っていたはずなのに、彼は同じ卑怯な男になった。(皮肉なことに、ワンゴンもまたこの時、皇位のためにオ尚宮を捨てています。)

 

ウクは自分が完璧でないということを自ら証明してしまいました。失敗のたびに、自己嫌悪に日々陥っていたウクにとって、これほど絶望的なことはないでしょう。ウクの心はほとんど死んでしまう。でも死に切れない。ウクは「卑怯な自分」を受け入れられません。そして、何よりも皇位を望むようになる。卑怯になり下がった男は、皇位を目指すしかないのです。

 

☆ 8

 

やがてヘスも、ウクの卑怯さに気づきます。

それは初代皇帝・ワンゴンが亡くなり、ワンムが即位した直後(13話)。

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ヘス「以前、おっしゃいましたね。松岳を去って暮らそうと。今ならできます。新皇帝なら許されます」 

ウク「だとしても、別の問題が起きる。他に道はない」 

ヘス「私のために皇帝になると…皇子様はご自分を欺いています。もう、以前の気持ちでは皇子様には会えません。距離を置きたいです」

ウク「ソがいるからか?」 

ヘス「…一瞬でも、私の心に確信をもったことはないのですか?私を心から信じてくれたことは?」

ウク「お前を取り戻す」 

ヘス「簡単ではありません」

 

この会話の前に、ヘスは「何故わたしに嘘を?」とウクに聞いているし、ウクもヘスに「なぜ嘘をついた?」と、責めています。互いに対する嘘と言い分はすれ違いますが、それでもヘスはウクを拒絶するには至りません。

ヘスがウクを拒絶したのは、ウクが自分自身に嘘をついていると確信した時。ウクが皇位を欲しているのは、ヘスのためではない。ウクは自分の気持ちが分かっていない。

 

ヘスを捨てたことを受け入れられず、ダメな自分を認めたくないウクは、皇位によって「完璧な自分」を求めました(そもそも「完璧な自分」なんていないのに!)。

そうしなければ自分は絶対にもうヘスに愛されない。その資格がない。なにより、ワンソより勝っているということを証明しなければならない。皇位は自分の努力次第のはず。俺は皇帝になれる。その能力がある。(12話でウクはワンソに「役立たず」と言われて滅茶苦茶キレてるんですよね…)

ウクはヘスに「お前を取り戻す」と言いますが、彼が本当に取り戻したいのは、ありもしない自分自身です。

 

ウクが皇位を求めること自体は悪いことではありません。ヘスもウクに皇位を求めることが悪いとはもう言っていない(しかし、ウクはヘスに「全てを求めたのが悪い」と言われたと思っている)。

問題なのは、ウクが「皇位も心も欲しくて、それは自分のため」ということに無自覚だということ。ヘスがウクを拒絶するのは、自分を欺き、信じるべき人を信じない男とは、もう信頼関係を結ぶことができないからです。

 

その後も、皇位のために罪を重ねまくるウク。まっすぐだったウクはもうどこにもいない。そんな息子を母は責めますが、息子にはこれ以外にどう生きればいいのか分かりません。もう同じ失敗は絶対に繰り返したくない。こんな風にしか生きれない。

 

 

「家と責任だけの私の人生で、これほど求めたのはヘスだけなのに…逃しました。何がいけなかったのか。スは、私がすべてを求めたことが悪いと。それは何故です?家と心を守って何が悪い。母上の言う通りまっすぐ生きたのに、なぜ私は寂しいのですか?」(15話)

 

何がいけなかったのか。

ウクは、まだまだ気づかない。

 

そうして皇位はワンソの手に渡ります。

ワンソは「皇位も心も欲しい。そして、それは自分のためだ」と自覚していた男でした。

 

☆ 9

 

さて、そろそろ19話にもどりましょう。

皇帝になれず、家族にも捨てられたウクは、陥れられ死刑宣告。

ワンソに命乞いをするウクは、ヘスからその命が助かったことを知らされます。それは、ヘスがワンソに頼んだからでした。

 

ヘス「もう心を諦めてください。皇位も人も、ここを去らぬ限り、誰も苦しみから逃れられません。先に諦めるのです」 (19話)

 

ワンゴン崩御皇位争いが激化した13話、ヘスはワンソにウクの命乞いをし、ウクには「一緒に皇宮を去ろう」と言いました。選択を誤れば、何度でもその状況は自分に還ってくる。今度はヘスと厳密には一緒ではありませんが、ウクに再びチャンスが与えられます。

 

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 「お前まで疑われたらどうするのだ。こんな私に…未練もないだろう」ウクは未練がもちろんあるわけで。

19話でヘスはワンソとウクにそれぞれ説得をするが、真意が伝わったのはウクの方だけ。

 

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ヘスの言葉を聞き、視線をやっとヘスに向けるウク。ヘスの言葉は、ヘス自身に向けた言葉でもあった。

 

ウクはヘスの言葉から、彼女が「宮を去りたい」と思っていることに気づきます。かつてヘスの警告からヘスの心を推測したように、またもヘスの心が分かってしまう。

 

振り返ってみれば、ヘスはウクに何度も「宮を出たい」と訴えてきたわけで、だからこそウクはヘスの気持ちに反応できたのかもしれません。ヒントはずっと前に与えられていました。

 

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詩を書いている場合じゃないんだウク。そういうところだぞ。

 

しかし、それでも行動を起こさないウク。昔ヘスに送った詩を書き、今のヘスの心境についてずっと考えているというのに…。あぁウクや…。

 

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最後までウクを愛していたのはヨナかもしれないね。

 

そこへヨンファがやってくる。彼女はどうしてもワンソにヘスを捨てさせたい。ヘスがウクと恋仲だったことを知れば、ワンソは必ずヘスを捨てる。

 

自己中心的で尚も兄への依存心が止められないヨンファは、ウクに過去を告白しろと突き付けたのでしょう。そのせいで兄が処刑されるかもしれないのに。ウクはヨンファから、ダメ押しで、完全に捨てられます。なんてひどい妹。けれど、ウクはこれで自由になります。ヨンファはある意味、兄を救っている。ヨンファにしかできないやり方で。意図もせず。

 

ウクはようやく、自分を守ることを止めます。

 

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かつてオ尚宮から「『あの娘を愛してる、死んでも救う』となぜ皇帝に自分で言わないのか」と叱責されたウク。あの時できずにずっと悔やんでいたことを、やっとここでする。家族から心理的に真の独立を果たし、妹をこの場にいさせない。

 

ウクは、その昔ヘスと婚姻を約束した仲だったことをワンソに告白します。

 

ワンソ「お前は本当に死にたいのか!?」

ウク「陛下の女人になるずっと前から…スは…私の者だったのです」 (19話)

 

ウクがヨンファに陥れられヘスを捨てるという展開は、表層的には11話と同じです。けれども、今度のウクは絶望しない。自分の弱さと正面から向き合い、心から守りたいものを守ることができました。家族を捨てずに、ヘスを救うことができたのです。

 

☆ 10

 

出官の際、ヘスは見送りにきたウクにお礼を言います。ヘスにもまた、ウクの真意が伝わっていた。

ヘス「ありがとうございます」

ウク「善意だけではなかった」

ヘス「私が出官を考えなければ、生涯そう言いませんでしたよね。わかっております」(19話)

 

ここで何よりも大事なのはウクが「善意だけではない」「善い心だけではない」と言っていること。自分の気持ちに正直というのは、つまりはそういうことなのです。

ウクの告白によってヘスはワンソに絶縁されてしまうから、考え方によってはウクにとって都合がいいし、出官を望んでいたとはいえヘスは絶対に傷つくに決まってる。そもそも、ヨンファに頼まれなければ、告白できていたかもわからない。

それでも、ウクはヘスを出官させたかった。その代価として、もう二度とヘスには会えず、死しか待っていない未来をウクは引き受けます。代償を払ってでもそうしたいと心から願ったのです。正しいかどうかは分からないけれど、自分の気持ちに正直な決断です。

 

ウクは、ヘスにこう続けます。

ウク「ジョンはよくしてくれる。どうか体に気を付けて。去ると決めたのなら、きれいに断ち切って、過去は全て忘れて、今後のことだけ考えよ。……スや、お前には私の心がわかるだろう。もう行け。この半生は終わった」(19話)

 

次々と起こった悲劇はウクのせいであり、ヘスのせいでもありました。二人が互いに謝らないのは、自分があまりに罪深く、許されることではないと分かっているから。だからこそウクは「過去を忘れろ」と言うのですよね。

私の心がわかるなら、お前は罪の意識に苛まれることはない。悪いのは私なのだ。全て忘れよ。私を忘れよ。お前も私も、宮での人生は終わったのだ。

(インターナショナル版だと、ここでウクは「(私の心が)わかれば理解でき、理解できれば悲しむこともない」「俺たちを忘れ、全てを忘れろ」とハッキリ言っています。でも、簡潔な韓国版のほうが含みがあって今は好きです。)

 

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「スや、お前には私の心がわかるだろう」

ウクは本当に嬉しかったでしょうね。ヘスに気持ちを分かってもらったことで、苦しかった人生はささやかに報われる。ウクの言葉は、ウク自身に向けた言葉でもある。

 

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 最後にヘスを抱くウク。かつての抱擁を思い出させる片腕からいくパターン(そこまで考えて演出してないかもだけど…)。

 

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笑顔。

 

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ヘスも笑顔。

 

皇位も心もどうしても欲しかったウク。皇子達を、ワンソを、なんとしても助けたかったヘス。ものすごく頑張ったけれど、その努力は実りませんでした。

でも、ウクもヘスも後悔はないはずです。自分がやれることは全てやったうえで、叶わなかったのだから。それでも、本当に守りたいものは守り抜いたのだから。

人生を終えた二人は、必死に生き、挫折したもの同士として、最後に微笑みを向けあいます。それは別れの挨拶であり、少しの許しであり、人生を駆け抜けた互いへのねぎらい。

ウクとヘスの関係はこれで完結します。

 

☆ 11

 

自分が本当に欲しいものを知っている人は、実は少ないと思います。家族、学校、職場、多くの人の思惑に囲まれていると、自分の欲望を主張することは難しく、むしろ無視するほうが楽。そうしていくうちに、自分が欲しいものが何なのか分からなくなってしまうのです。

 

また、欲しいものを知るためには、自分自身を知らなくてはなりません。

誰もが「ありのままの自分」でありたいと願うけれど、「ありのままの自分」には美しくない部分が必ずついてくる。いい自分も悪い自分も 認めなければ、何が欲しいのかはわかりません。

 

ウクは徹底的に自分の欲しいものと向き合わず、自分を欺いていました。完璧でない自分を認めることができなかった。自分を守ってしまった。それがウクの罪の元凶です。そのせいで、いくつもの悲劇を引き起こしました。ウクが望みさえすれば、ままならない不幸な人生のなかにいても、自分を見つめる機会は最初から本当にいつだってあったのに。ウクの人生にとどめを幾度となく刺してきたのは、ウク自身でもあったんですね。あぁ、なんて最悪なんだろう。なんて普通なんだろう。そう、ウクはありふれた、どこにでもいる、平凡な人間のひとりにすぎません。

 

けれども、痛みを受け入れる覚悟があれば、誰だって生きながらにして生まれ変わることができる。

ウクの物語から私が感じることは「幸せは側にある」ということでも「置かれた場所で咲きなさい」ということでもありません。それは、どんな状況でも人間には自分らしく生きる道が与えられている。どんなに間違えたり遠回りをしたとしても、その選択をすることができるはずだ、ということ。そう考えると、ほんの少しだけ勇気が湧いてくるのです。

 

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〈ここまで読んで頂き本当に本当にありがとうございます!異常に長くてごめんなさい汗。お疲れ様でした笑。

ウクは、その激しい感情のグラデーションのせいで、総体的に語るのが最も難しい人物です。けれど、この一貫してなさそうで実は全部繋がっているって、ものすごいリアルな人間像だなとも思いました。いろんな相反する感情を同時に持っているほうが普通なのですよね。これだけ言葉を尽くしても、映像をみるとまだ言葉にできてない感情がたくさん漂ってますからね(私の力不足ということもありますが笑)。お芝居ってすごいですね。ハヌルさんがまた上手いんだ。見る人によって見方が変わるのがウクの面白いところで、色んな方々の中に色んなウクがいるんだろうなぁと思います。

あと、あんまり今回強調しなかったけれど、この話の因果応報は凄まじすぎる。本当にすごいわ。何度も何度も返ってくる。これ、現実でもそうなら恐ろしいけど、けっこうな真実だとも思います。この物語のテーマですね。次回そのあたりはちゃんとやりたいな…。ウクは最後笑顔だけれど、罪が消えたわけではないし、悲劇が必要だったとも思いたくないですしね。自己責任だけでかたずけるのも嫌だな。バランスの難しさよ泣。

さて。19話もこれで一旦おわり。拾いきれてない分の一部は最終話のほうに少し混ぜようかと思います。いつになるか分かりませんが…汗。しかし、ここまできたら最終回まで辿り着きたい。いえ、辿りついてみせます!早くしないとお務めからハヌル氏が帰ってきちゃうよ…(←早く帰っては来て欲しい)〉

 

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